半導体製造装置で世界トップシェアを誇るレーザーテック(6920)。
世界的な半導体需要の高まりを受け近年目覚ましい成長を遂げています。
しかし、今後の成長性や投資リスクについては、慎重に判断する必要があります。
そこで今回は、レーザーテックの企業分析や株価推移、今後の展望などを詳しく解説していきます。
6920.T(レーザテック)の魅力:5つのキーワード🔑
半導体製造装置のリーディングカンパニー
半導体需要の高まりを背景に成長
世界中の半導体メーカーに顧客を持つグローバル企業
高収益企業
増配傾向の安定配当銘柄
6920(レーザーテック)とは?
6920(レーザーテック)の基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
銘柄名 | レーザーテック |
銘柄コード | 6920 |
配当利回り | 0.85% |
配当頻度 | 年2回 |
業種 | Semiconductor Equipment & Materials |
セクター | Technology |
創業年 | 1960年 |
レーザーテックは、半導体製造装置、特にマスクブランクス検査装置で世界トップシェアを誇る企業です。
世界中の半導体メーカーに顧客を持ち、半導体需要の高まりを背景に業績を大きく伸ばしています。
銘柄の特徴
- 世界トップシェアの半導体製造装置メーカー
→特に、EUVマスクブランクス検査装置では100%のシェアを誇り、圧倒的な競争優位性を築いています。
- 高い収益性
→高い技術力と市場競争の少なさから、約30%の高い営業利益率を誇ります。
- 安定配当
→増配傾向にあり、配当利回りは低いものの、長期投資に適しています。
- グローバルな顧客基盤
→世界中の主要半導体メーカーと取引があり、世界経済の成長の恩恵を受けやすいです。
- 今後の成長
→半導体需要は今後も増加が見込まれており、レーザテックの更なる成長が期待されます。
過去10年の株価推移チャートと分析
6920(レーザーテック)の株価は、2015年から2019年にかけて緩やかに上昇した後、2020年以降は半導体需要の高まりを背景に、急激に上昇しています。
特に、2020年からの3年間で株価は約7倍に上昇しており、驚異的な成長率を記録しています。
しかし、2022年後半からは、世界的な金融引き締めやIT需要の減速懸念から、株価は調整局面に入っています。
日経平均株価(N225)過去1年分チャートとの比較と分析
6920(レーザーテック)は、過去1年間で日経平均を大きく上回るパフォーマンスを記録しています。
これは、世界的な半導体需要の高まりを背景に、レーザーテックの業績が好調に推移していることを反映しています。
6920(レーザーテック)の配当金の分析
過去の配当金と増配率、その分析
6920(レーザーテック)は、2015年以降、増配を続けており、株主還元にも積極的です。
2022年には、1株あたり117円の配当を実施しており、前年比74.6%増と大幅な増配となりました。
配当利回りの推移
配当利回りは、株価の変動によって大きく変化します。
6920(レーザーテック)の配当利回りは、株価の上昇に伴い上昇傾向にありますが、現状では市場平均と比較して低い水準です。
将来のYOC予想シミュレーション
年 | 予想YOC |
---|---|
2024 | 0.85% |
2025 | 1.34% |
2026 | 2.12% |
2027 | 3.36% |
2028 | 5.31% |
2029 | 8.42% |
2030 | 13.33% |
2031 | 21.10% |
2032 | 33.41% |
2033 | 52.91% |
2034 | 83.79% |
現在の株価上昇率・利回りが継続すると仮定した場合、100万円を投資すると、初年度は約8,500円の配当金が得られます。そして10年後には、YOCが80%を超え、約83万円の配当金を受け取れる可能性があります。
しかし、これはあくまで過去の成長率が継続した場合のシミュレーションであり、将来の分配金の支払いや成長を保証するものではないため注意が必要です。
類似銘柄との比較
銘柄名 | 銘柄コード | 過去1年のパフォーマンス | 特徴 |
---|---|---|---|
レーザーテック | 6920.T | 7.16% | 半導体検査装置の設計・製造・販売を行う。 |
東京エレクトロン | 8035.T | 31.37% | 半導体およびFPD製造装置の開発・販売。 |
SCREENホールディングス | 7735.T | 42.17% | 半導体製造装置の開発・販売を行う。 |
優れている点
- SCREENホールディングスが最も高いパフォーマンスを示しています。
- 東京エレクトロンは安定した成長を維持しています。
- レーザーテックは専門性が高く、特定のニーズに応える製品を提供。
気になる点
- レーザーテックは市場全体のパフォーマンスに比べて低めの成長。
- 東京エレクトロンは競争が激しい市場でのリスクがある。
- SCREENホールディングスは株価が高騰しており、今後の調整が懸念される。
これらのデータを基にすると、SCREENホールディングスが過去1年間で最も優れたパフォーマンスを記録しています。具体的には、42.17%の上昇を示し、企業の成長性と市場での強力なポジションを裏付けています。
他の銘柄も好調ですが、東京エレクトロンの31.37%、レーザーテックの7.16%はそれに対して若干劣ります。
そのため、投資家はこれらの企業の成長性や市場での競争力を考慮しながら、投資判断を行うことが重要です。
リスクファクター分析
項目 | 値 | 説明 | 評価 |
---|---|---|---|
ベータ | 1.53 | 市場全体の動きに対する感応度 | 市場平均より変動が大きい |
52週ボラティリティ | 121.90% | 過去1年間の株価の変動幅 | 変動幅が大きい |
シャープレシオ | 0.31 | リスクに対するリターンの効率性 | あまり効率的ではない |
トータルリターン(1年) | 5.62% | 過去1年間の株価と配当金を合わせたリターン | 比較的低い |
最大ドローダウン | -50.13% | 過去1年間で最も大きく下落した率 | 下落リスクが大きい |
PER | 30.49 | 株価収益率 | 割高傾向 |
PBR | 15.32 | 株価純資産倍率 | 割高傾向 |
BPS | 1475 | 1株あたり純資産 | |
ROE | 62.03% | 自己資本利益率 | 非常に高い |
レーザーテックは、ROEが60%を超えており、収益性の高さが魅力です。一方で、ベータ値が1.53と高く、市場平均以上のボラティリティがある点は注意が必要です。
過去1年間で50%を超える下落を経験しており、投資する際は、大きな価格変動に耐えられるだけのリスク許容度が必要です。
投資戦略の提案
6920(レーザーテック)は、半導体製造装置業界のリーディングカンパニーとして、今後も成長が期待されます。
しかし、株価のボラティリティが高く、PER、PBRも割高であることから、短期的な値上がり益を狙うよりも、長期投資で成長の恩恵を受けることをおすすめします。
- 積立投資:毎月一定額を積み立てることで、価格変動リスクを軽減できます。
- 押し目買い:株価が下落したタイミングで買い増しすることで、リターンを高めることが期待できます。
まとめと投資判断のポイント
6920(レーザーテック)は、半導体製造装置、特にマスクブランクス検査装置で世界トップシェアを誇る、日本を代表する高成長企業です。
レーザーテックの投資判断で重要なポイント
世界トップシェアの半導体製造装置メーカー
→EUVマスクブランクス検査装置では100%のシェアを誇り、圧倒的な競争優位性を持ちます。
高い収益性
→高い技術力と市場競争の少なさから、約30%の高い営業利益率を誇ります。
安定配当
→増配傾向にあり、配当利回りは低いものの、長期投資に適しています。
グローバルな顧客基盤
→世界中の主要半導体メーカーと取引があり、世界経済の成長の恩恵を受けやすいです。
今後の成長
→半導体需要は今後も増加が見込まれており、レーザテックの更なる成長が期待されます。
株価のボラティリティ
→株価の変動幅が大きく、ボラティリティが高い点は注意が必要です。
PER、PBRの割高感
→PER、PBRともに市場平均を上回っており、割高感は否めません。今後の成長性を慎重に見極める必要があります。
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