【EDV】超長期米国債ETF!安定運用?それとも高リスク?徹底分析!

ねこ

米国債への投資は、安定性と信頼性を求める投資家にとって魅力的な選択肢です。
中でも超長期米国債ETFであるEDVは、低コストで長期的な投資が可能なことから注目を集めています。

しかし、金利変動リスクやパフォーマンスの低迷など、投資前に注意すべき点も存在します。
この記事では、EDVの特徴、メリット・デメリット、リスクなどを徹底的に分析し、投資判断の材料を提供します。
EDVへの投資を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

EDVの魅力:5つのキーワード🔑

超長期米国債ETF
安定した米国債利回り
低コストで投資可能
金利変動に敏感
ポートフォリオの分散効果

EDVとは?

EDVの基本情報

項目内容
銘柄名バンガード超長期米国債ETF (EDV)
銘柄コードEDV
運用会社バンガード
経費率0.06%
ベンチマークブルームバーグ・米国債ストリップス20-30年均等額面債券インデックス
設定日2007年12月10日
運用資産総額(十億USD)3.977

EDVは、世界最大の投資信託会社であるバンガードが運用するETFです。米国財務省が発行する超長期債(満期まで20~30年)で構成されており、ブルームバーグ・米国債ストリップス20-30年均等額面債券インデックスへの連動を目指しています。低コストで米国債に投資できるのが魅力です。

銘柄の特徴

  1. 超長期米国債への投資:


    EDVは、満期20~30年の米国債で構成されており、長期的な投資に適しています。


  2. 低コスト:


    経費率は0.06%と、他の債券ETFと比較して低コストで運用されています。


  3. 高い流動性:


    バンガードが運用するETFとして、高い流動性を誇ります。


  4. 金利変動リスク:


    超長期債は金利変動の影響を受けやすいため、金利上昇局面では価格が下落するリスクがあります。


  5. 分散投資効果:


    株式とは異なる値動きをするため、ポートフォリオに組み入れることで分散投資効果が期待できます。


ベンチマークの説明

EDVのベンチマークであるブルームバーグ・米国債ストリップス20-30年均等額面債券インデックスは、満期20~30年の米国債ストリップスで構成されています。ストリップスとは、元本と利息部分を分離して取引される債券のことです。このインデックスは、米国債市場の長期金利動向を反映しており、EDVのパフォーマンスを評価する際の基準となります。

組入銘柄比率

EDVの組入銘柄比率
銘柄名比率(%)
TREASURY STRIP (PRIN)171.39
TREASURY STRIP (PRIN)171.31
TREASURY STRIP (INT)168.08
TREASURY STRIP (PRIN)167.60
TREASURY STRIP (INT)165.82
TREASURY STRIP (INT)165.16
TREASURY STRIP (INT)162.59
TREASURY STRIP (PRIN)161.83
TREASURY STRIP (INT)161.68
TREASURY STRIP (PRIN)161.65

EDVは、主に満期20~30年の米国債ストリップスで構成されています。上位銘柄はすべて米国債であり、米国政府の信用力に裏付けられた投資と言えます。これらの銘柄は、米国債市場の長期金利動向に連動して値動きするため、EDVは金利変動リスクに敏感です。

過去10年の株価推移チャートと分析

EDVの過去10年の株価推移チャート

優れている点
2020年までは比較的安定した価格推移

気になる点
2022年以降、大幅な下落トレンド

EDVの株価は、2020年までは比較的安定した推移を見せていましたが、2022年以降は金利上昇の影響を受けて大幅に下落しています。
2023年には-35.71%と大きな下落を記録しました。これは、超長期債であるEDVが金利変動に非常に敏感であることを示しています。金利が上昇すると債券価格は下落するため、投資家は金利動向に注意する必要があります。

S&P500過去1年分チャートとの比較と分析

EDVとS&P500の過去1年分チャート

優れている点
-

気になる点
S&P500と比較してパフォーマンスが低い

過去1年間のパフォーマンスは、EDVが8.71%、S&P500が23.86%と、EDVはS&P500を大きく下回っています。これは、金利上昇局面において債券価格が下落する傾向があるためです。株式市場が好調な時には、EDVのような債券ETFはパフォーマンスで劣後する可能性があります

EDVの配当金の分析

過去の配当金と増配率、その分析

EDVの過去の配当金と増配率

優れている点
-

気になる点
配当金額が安定しておらず、減配も発生している

EDVの配当金は、年によって大きく変動しており、安定した配当収入を期待することは難しいと言えるでしょう。2021年には大幅な減配が発生しており、投資家は注意が必要です。

配当金利回りの推移

EDVの配当金利回りの推移

優れている点
-

気になる点
配当利回りが低く、安定していない

EDVの配当利回りは、市場平均と比較して低く、安定していません。これは、超長期債であるEDVの価格変動が大きいためです。

将来のYOC予想シミュレーション

EDVの将来のYOC予想シミュレーション
予想利回り(%)
20243.80
20253.81
20263.81
20273.81
20283.81
20293.82
20303.82
20313.82
20323.83
20333.83
20343.83

優れている点
-

気になる点
利回り上昇は限定的

現在の株価上昇率・利回りが継続した場合、10年後のYOCは3.83%と予想されています。100万円投資した場合、初年度の配当金は約3.8万円、10年後には約3.83万円となります。利回り上昇は限定的と言えるでしょう。

しかし、これはあくまで過去の成長率が継続した場合のシミュレーションです。EDVは債権ETFである事から、通常の株式のような上昇が続く可能性は低いです。将来の配当金の支払いや成長を保証するものではないため注意が必要です。

類似ETF/銘柄との比較

EDV・TLT・BLVの過去1年間のチャート
銘柄名銘柄コード過去1年のパフォーマンス特徴経費率
バンガード・エクステンデッド・デュレーション・トレジャリー・インデックスETFEDV8.71%米国財務省証券(STRIPS)に投資し、20年から30年の満期を持つ債券で構成0.06%
iシェアーズ 20年超米国債ETFTLT8.47%満期20年以上の米国債に投資0.15%
バンガード・ロングターム・ボンドETFBLV11.78%満期10年超の米国債、投資適格社債、投資適格国際債券に投資0.04%

優れている点
BLVは過去1年のパフォーマンスが最も高く、11.78%と好調です。
3銘柄とも経費率が低く、長期投資に適しています。

気になる点
長期債券ETFは金利変動の影響を受けやすいため、金利上昇局面では価格が下落する可能性があります。
EDVは米国財務省証券(STRIPS)に投資するため、他の2銘柄と比較して価格変動リスクがやや高くなる可能性があります。

過去1年のチャートとデータを見ると、BLVが最も高いパフォーマンスを記録しています。BLVは幅広い債券に投資しているため、分散効果が期待できる点が魅力です。EDVとTLTも堅調なパフォーマンスを示していますが、TLTは経費率がやや高めである点に注意が必要です。

10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション

10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション
評価額(万円)配当額(円)評価額+配当累計額(万円)配当再投資評価額(万円)
2015113.661,000119.7119.7
2016107.774,000121.2120.9
2017108.645,000126.6126.3
2018121.042,000143.2145.0
2019119.658,000147.5149.1
2020142.5107,000181.2188.4
2021174.435,000216.5233.9
2022158.234,000203.7215.6
2023101.736,000150.9142.3
2024100.720,000151.8142.8

優れている点
-

気になる点
2022年以降、評価額が大幅に下落

10年前にEDVに100万円投資していた場合、2021年までは順調に資産を増やしていましたが、2022年以降は金利上昇の影響を受けて評価額が大幅に下落しています。超長期債ETFは金利変動リスクが大きいため、長期投資であっても注意が必要です。

リスクファクター分析

項目説明評価
ベータ2.84市場全体の動きに対する感応度市場平均よりも価格変動が大きい
52週ボラティリティ33.05%過去1年間の価格変動の大きさ価格変動が大きい
シャープレシオ0.34リスクに対するリターンの大きさリスクに見合ったリターンは低い
トータルリターン(1年)7.53%過去1年間のトータルリターン市場平均と比較して低い
最大ドローダウン-19.67%過去最大の資産価値の下落率ある程度大きな下落リスクがある

優れている点
-

気になる点
ベータ値、ボラティリティ、最大ドローダウンが大きい

EDVは債権ETFのため、平時であればボラリティも低く、株式と比較するとディフェンシブな性質がありますが、
直近の金利上昇局面の影響を受け、ボラリティも高くなっています。

債権は金利と密接な関係があるため、金利上昇局面の終盤で投資を行うことで、リスクを抑え、リターンを期待できます。

投資戦略の提案

  • 長期投資: EDVは超長期債ETFであり、短期的な価格変動に左右されずに長期的な視点で保有することが重要です。
  • 金利動向の注視: EDVは金利変動に非常に敏感なため、投資する際には金利動向を注視し、金利上昇局面では注意が必要です。
  • 分散投資: EDVは株式とは異なる値動きをするため、ポートフォリオに組み入れることで分散投資効果が期待できます。
  • リスク許容度の確認: EDVはリスクの高いETFであるため、投資する前に自身の risk許容度を確認することが重要です。

まとめと投資判断のポイント

EDVは、低コストで超長期米国債に投資できるETFですが、金利変動リスクが大きい点に注意が必要です。長期投資の観点から、ポートフォリオの一部として組み入れることで分散投資効果が期待できますが、金利動向を注視し、リスク許容度を考慮した上で投資判断を行うことが重要です。特に、金利上昇局面では価格が大きく下落する可能性があるため、注意が必要です。

EDVの投資判断で重要なポイントと評価

総合評価:

低コスト: EDVは経費率0.06%と、他の債券ETFと比較して低いコストで運用できます。
金利変動リスク: 超長期債であるため、金利上昇局面では価格が大幅に下落するリスクがあります。
分散投資効果: 株式とは異なる値動きをするため、ポートフォリオに組み入れることで分散投資効果が期待できます。
パフォーマンス: S&P500などの株式指数と比較して、パフォーマンスが低い傾向にあります。
配当金: 配当金は安定しておらず、減配が発生する可能性もあります。

EDVは、低コストで超長期米国債に投資できるETFですが、金利変動リスクが高い点には注意が必要です。長期投資の観点から、ポートフォリオの一部として組み入れることで分散投資効果が期待できます。しかし、金利動向を注視し、リスク許容度を考慮した上で投資判断を行うことが重要です。この記事が、EDVへの投資を検討する際の一助となれば幸いです。

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