【VCLT】バンガード・米国長期社債ETF:毎月配当&配当利回り5%!長期債券ETFでの資産運用を徹底分析!

ねこ

近年、市場の不確実性が高まる中、安定した配当収入を得られる投資先として、高利回り債券ETFであるVCLT(Vanguard Long-Term Corporate Bond ETF)に注目してみました。
VCLTは、10年超の米国社債に投資することで、約5%という高い配当利回りを実現しています。
しかし、高利回りにはリスクが伴うのも事実です。一体VCLTは、本当に魅力的な投資先なのでしょうか?

この記事では、VCLTの特徴やリスク、将来性などを徹底解説し、投資判断のポイントを分かりやすく示していきます。
具体的には、VCLTの基本情報、過去10年のチャート分析、S&P500との比較、配当金の分析、類似ETFとの比較、投資シミュレーション、リスクファクター分析など、多角的な視点からVCLTを評価していきます。

この記事を読むことで、あなたは以下のメリットを得られます。

  1. VCLTへの投資判断に必要な知識を網羅的に得られます。
  2. 高利回り債券ETFの魅力とリスクを理解し、自分に合った投資判断ができます。
  3. 長期的な資産形成戦略において、VCLTをどのように活用すべきかを検討できます。

投資初心者の方でも理解しやすいように、図表やシミュレーション結果などを交えながら解説していきますので、ぜひ最後まで読んでVCLTへの理解を深めてください。

目次

VCLTの魅力:5つのキーワード🔑

バンガード社の低コストETF
高利回り債券ETF
長期債券投資
リスクとリターンのバランス
分散投資

VCLTとは?

VCLTの基本情報概要

項目詳細
銘柄名Vanguard Long-Term Corporate Bond ETF
ティッカーVCLT
運用会社バンガード
設定日2009年11月23日
運用資産額約140億ドル
経費率0.04%
配当利回り4.95%
特徴長期社債特化型

VCLTは、世界最大の資産運用会社の一つであるバンガードが運用する、長期社債に特化したETFです。ブルームバーグ米国10年超社債指数への連動を目指し、主に10年以上の満期を持つ、投資適格とされる米国企業の社債に投資しています。

VCLTのベンチマークであるブルームバーグ米国10年超社債指数は、米国で発行された10年超の投資適格社債のパフォーマンスを測定するものです。この指数は、市場で広く認知されており、長期社債市場の動向を把握する上で重要な指標となっています。

銘柄の特徴

  1. 長期社債への集中投資:

    VCLTは、10年超の満期を持つ社債に投資することで、高い利回りを追求しています。


  2. 投資適格債券への投資:

    VCLTは、格付け機関によって投資適格と評価された債券に投資することで、信用リスクを抑制しています。


  3. 低コストでの運用:

    バンガードETFの特徴である低コスト運用により、投資家の負担を軽減しています。


  4. 分散投資:

    VCLTは、多数の社債に投資することで、リスク分散を図っています。


  5. 安定的な配当収入:

    VCLTは、保有する債券から得られる利息を分配金として投資家に還元するため、安定的な配当収入を期待できます。

過去10年の株価チャートと分析

VCLT株価チャート

優れている点
2015年から2020年にかけて上昇トレンド
2020年のコロナショック時にも底堅い値動き

気になる点
2022年以降は金利上昇の影響で下落トレンド
長期金利の動向に敏感

VCLTの株価は、2015年から2020年にかけて上昇トレンドで推移しました。しかし、2022年以降は、米国の金利上昇の影響を受け、下落トレンドに転じています。長期債券は金利変動の影響を受けやすいため、今後の金利動向には注意が必要です。

S&P500過去1年分チャートとの比較と分析

VCLT比較チャート

優れている点
株式市場とは異なる値動きで、ポートフォリオのリスク分散に貢献

気になる点
過去1年間はS&P500に大きくアンダーパフォーム

過去1年間のパフォーマンスを比較すると、VCLTはS&P500に大きく劣後しています。これは、金利上昇局面において、債券価格が下落する傾向があるためです。ただし、株式市場と異なる値動きをするため、ポートフォリオに組み入れることでリスク分散効果が期待できます。

VCLTの配当金の分析

VCLTの過去の配当金と増配率、その分析

VCLT配当金推移

優れている点
安定した配当金の支払い実績
2023年には増配

気になる点
配当金は変動する可能性がある

VCLTは、安定して配当金を支払っています。2020年、2021年は減配となりましたが、2022年、2023年は増配となっています。

VCLTの配当金利回りの推移

VCLT配当利回り推移

優れている点
5%を超える高い配当利回り

気になる点
配当利回りは金利変動に影響される

VCLTの配当利回りは、約5%と高水準です。ただし、配当利回りは金利変動の影響を受けるため、将来の利回り水準は保証されない事は認識しておく必要があります。

VCLTの将来のYOC予想シミュレーション

VCLTの将来のYOC予想
予想YOC
20244.95%
20254.87%
20264.79%
20274.71%
20284.64%
20294.56%
20304.49%
20314.41%
20324.34%
20334.27%
20344.20%

優れている点
今後も高水準のYOCが期待される

気になる点
YOCの緩やかな低下傾向

100万円をVCLTに投資した場合、初年度の配当金は約4.95万円と予想されます。10年後も4.20万円程度の配当収入が見込まれます。長期的に安定した配当収入を得ることが期待できます。
シミュレーションの低下傾向については、ここ数年のFRBの利上げに伴う影響により、直近10年の平均株価変動率がマイナスとなったことが原因です。
実際には今後の金利環境に伴い株価上昇局面も予想されるため、あくまで過去10年の平均成長率をもとにしたシミュレーションであること、また、将来の配当金の支払いや成長を保証するものではないことに留意しましょう。

配当金生活をするには?VCLTの配当受取シミュレーション

毎月の配当受取目標と必要な投資額のシミュレーション
(毎月◯万円配当を受け取るために必要な投資額)

銘柄 株価 配当利回り 月間配当目標 必要投資額 必要投資額
(課税考慮)
必要株数
VCLT $76.71
(¥11,945)
5.00%¥10,000 ¥2,399,750 ¥3,346,161 281株
¥30,000 ¥7,199,249 ¥10,038,484 841株
¥50,000 ¥11,998,749 ¥16,730,806 1,401株
¥100,000 ¥23,997,497 ¥33,461,612 2,802株

為替レート: 155.71円/ドル

VCLT、EDV、BND の比較と分析

VCLT、EDV、BNDのチャート
銘柄名ティッカー過去1年のパフォーマンス配当利回り経費率特徴
バンガード長期社債ETFVCLT6.81%4.88%0.04%ブルームバーグ米国長期社債指数に連動。10年超の社債に投資。
バンガード超長期米国債ETFEDV7.52%4.24%0.06%ブルームバーグ・トレジャリー・ストリップス債20-30年イコール・パー・ボンド・インデックスに連動。20-30年の米国債に投資。
バンガード・トータル債券市場ETFBND5.24%3.62%0.03%ブルームバーグ総合債券指数に連動。幅広い債券に投資。

優れている点

VCLT:長期社債への投資で高利回りを期待できる。
EDV:超長期米国債への投資で、金利変動の影響を受けやすいが、価格上昇の余地も大きい。
BND:幅広い債券に投資することでリスク分散効果を高めている。経費率が低い。

気になる点

VCLT:社債は国債に比べてリスクが高い。金利上昇局面では価格下落リスクがある。
EDV:超長期債のため、金利変動の影響を大きく受ける。デュレーションが長いため、金利上昇局面では価格下落リスクが大きい。
BND:利回りは他の2銘柄に比べて低い。

VCLT、EDV、BNDはそれぞれ異なる特徴を持つ債券ETFです。提供されたデータとチャートから、過去1年間のパフォーマンスはEDVが最も高く17.52%、次いでVCLTが14.85%、BNDが8.24%となっています。

・VCLTは長期社債に投資しており、BNDよりも高い利回りを期待できますが、社債特有のリスクも考慮する必要があります。

・EDVは超長期米国債に投資しており、金利変動の影響を大きく受けます。金利が低下すれば価格が上昇する可能性がありますが、上昇すれば価格が下落するリスクも大きいです。

・BNDは幅広い債券に投資しており、リスク分散効果が高いのが特徴です。経費率も低く、安定的な投資を求める投資家に向いています。

どのETFを選ぶかは、投資家のリスク許容度や投資目標によって異なります。例えば、リスク許容度が高く、高利回りを求める投資家はVCLTやEDVを検討するかもしれません。一方、リスクを抑えたい投資家はBNDを選ぶのが良いでしょう。それぞれのETFの特徴を理解し、自身の投資戦略に合った銘柄を選ぶことが重要です。

VCLTへ10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション

VCLT投資シミュレーション
評価額(万円)配当額(万円)評価額+配当累計額(万円)配当再投資評価額(万円)
2015102.14.3106.4106.4
201692.14.2100.6100.2
201798.14.2110.9111.0
2018103.94.3121.0121.8
201993.84.2115.1114.2
2020111.43.8136.5139.5
2021120.93.6149.6154.9
2022114.23.7146.6150.0
202383.94.1120.4114.3
202484.93.1124.5118.8

優れている点
配当金の再投資により、資産を着実に増加

気になる点
金利上昇局面では、評価額が大きく下落する可能性

10年前VCLTに100万円投資していた場合、配当金の再投資効果もあり、2021年には評価額が154.9万円まで増加していました。しかし、2022年以降の金利上昇により、評価額は減少しています。長期債券は金利変動リスクが高いことを理解しておく必要があります。

VCLTのリスクファクター分析

VCLTリスクファクター
項目説明評価
ベータ2.09市場全体の動きに対する感応度高い
52週ボラティリティ11.29%価格変動の大きさやや高い
シャープレシオ1.34リスク調整後のリターン良好
トータルリターン(1年)17.84%1年間の総収益率堅調
最大ドローダウン-34.30%最大の下落幅大きめ

優れている点
シャープレシオが高く、リスクに見合ったリターン
1年間のトータルリターンは堅調

気になる点
ベータ値が高く、市場変動の影響を受けやすい
最大ドローダウンが大きく、下落リスクが高い

VCLTは、シャープレシオが高く、リスクに見合ったリターンを獲得できる可能性があります。しかし、ベータ値が高く、市場変動の影響を受けやすい点には注意が必要です。また、最大ドローダウンも大きいため、大きな下落リスクを許容できる投資家に向いています。

VCLTへの投資戦略の提案

VCLTへの投資戦略としては、以下の点が考えられます。

  • 長期投資:

    VCLTは、金利変動リスクが高いものの、長期的に見れば安定したリターンが期待できるため、長期投資に向いています。


  • 分散投資の一環:

    VCLTを株式などの他の資産と組み合わせることで、ポートフォリオ全体のリスクを分散できます。


  • ドルコスト平均法:

    価格変動リスクを軽減するために、ドルコスト平均法で投資する方法も有効です。


  • 金利動向の注視:

    VCLTのパフォーマンスは金利動向に大きく左右されるため、投資する際は金利動向を注視する必要があります。


まとめ:VCLTへの投資判断のポイント

VCLTは、長期社債に投資することで高利回りを追求したい投資家にとって魅力的なETFです。バンガードによる低コスト運用も大きなメリットです。しかし、金利変動リスクが高い点には注意が必要です。投資する際は、自身の投資目標やリスク許容度を考慮し、長期的な視点で投資判断を行うことが重要です。

VCLTの投資判断で重要なポイントと評価
総合評価:

高配当利回り
 →約5%の高い配当利回りは、インカムゲインを重視する投資家にとって大きな魅力です。
長期投資による安定収入
 →長期債券に投資することで、安定した配当収入を期待できます。
分散投資効果
 →株式とは異なる値動きをするため、ポートフォリオに組み入れることでリスク分散効果が期待できます。
金利変動リスク
 →長期債券は金利変動の影響を受けやすく、金利上昇局面では価格が下落するリスクがあります。
信用リスク
 →投資適格債券に投資していますが、発行企業の業績悪化などにより、元本割れのリスクがあります。
インフレリスク
 →インフレ率が上昇すると、債券の実質的な価値が減少するリスクがあります。

この記事では、VCLTの特徴、メリット、リスク、そして投資戦略について詳しく解説しました。VCLTは、高利回りという魅力がある一方で、金利変動リスクや信用リスクなど、注意すべき点も存在します。 投資判断においては、自身の投資目標やリスク許容度を十分に考慮することが重要です。VCLTは、長期投資や分散投資の一環として有効な選択肢となりえますが、金利動向や市場環境には常に注意を払い、必要に応じて投資戦略を見直す柔軟性も必要です。 より深くVCLTについて理解するためには、目論見書などの資料を確認したり、ファイナンシャルアドバイザーに相談するのも良いでしょう。 この記事が、あなたの投資判断の一助となれば幸いです。

VCLTのyoutube解説動画

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