みなさん、こんにちは!
今回は、何かと話題のマイクロストラテジー(MSTR)について、深掘りしていきたいと思います。
過去のデータやシミュレーションを元に詳細に分析を行い、下記観点でまとめています。
・基本情報、特徴
・過去の株価分析
・S&P500との比較
・過去に投資していた場合の年率トータルリターン
・過去投資していた場合のシミュレーション(一括/積立)
・将来の評価額シミュレーション
・リスクファクター分析
まるでジェットコースターのようなマイクロストラテジーの世界へ、一緒に出発しましょう!
ストラテジー(MSTR)とは?
銘柄の基本情報概要
項目 | 内容 |
---|---|
銘柄名 | Strategy(旧:MicroStrategy) |
銘柄コード | MSTR |
配当金利回り | 0% |
配当金頻度 | 0回 |
業界 | Software - Application |
セクター | Technology |
創業年 | 1989年 |
CEO | Mr. Phong Q. Le |
特徴 | デジタル資産と企業分析に強み |
ストラテジーは、1989年に設立された、企業向け分析ソフトウェアとサービスを提供する企業 です。本社はアメリカ合衆国バージニア州にあります。
同社の主力製品は「MicroStrategy ONE」というプラットフォームで、企業がデータを分析し、意思決定をサポートするための様々な機能を提供しています。具体的には、データの可視化、レポート作成、モバイル対応、そして高度な分析機能などがあります。
近年、ストラテジーは、ビットコインを大量に保有する企業 としても知られています。同社は、余剰資金をビットコインに投資するという戦略を採用しており、その動向はビットコイン市場にも大きな影響を与えています。
2025年2月に社名をマイクロストラテジーからストラテジーに変更し、よりビットコイン保有の企業戦略を強調しています。
過去10年の株価チャートと分析
マイクロストラテジーの株価は、過去10年間で非常に大きな変動を経験しています。特に、2020年以降の動きは目まぐるしく、以下の点が注目されます。
- 2020年後半からの急騰: ビットコインへの投資開始が株価を大きく押し上げました。
- 2021年前半のピーク: ビットコイン価格の上昇とともに、株価も最高値を記録しました。
- 2022年の大幅下落: ビットコイン価格の低迷が、株価にも大きな影響を与えました。
- 2023年以降の回復: ビットコイン市場の回復とともに、株価も再び上昇傾向にあります。
このように、マイクロストラテジーの株価は、ビットコイン価格の変動に大きく左右される 傾向があります。
S&P500過去1年分チャートとの比較と分析
過去1年間のパフォーマンスをS&P500と比較すると、ストラテジーの株価は、S&P500を大幅に上回っています。
- 2024年を通じて、MSTRはS&P500を大きくアウトパフォーム
- しかし、月ごとの変動幅は非常に大きく、S&P500に比べてリスクが高い ことを示しています。
この高いリターンは、ビットコイン価格の上昇によるものと考えられますが、同時に、ビットコイン価格の下落リスク も考慮に入れる必要があります。
ストラテジー(MSTR)で配当金生活はできる?配当金の分析
ストラテジー(MSTR)の配当金利回りの推移
年度 | 配当金利回り |
---|---|
各期間 | 0% |
マイクロストラテジーは、過去に配当金を支払った実績がありません。 したがって、配当金による収入(インカムゲイン)を期待することはできません。
同社は、利益を事業の成長やビットコインへの投資に回す 方針を取っているため、今後も配当金が支払われる可能性は低いと考えられます。
マイクロストラテジーへの投資は、株価上昇による値上がり益(キャピタルゲイン) を狙う戦略が基本となります。
ストラテジー(MSTR)へ過去に投資していた場合の累積トータルリターン
投資期間 | リターン |
---|---|
1年リターン | 382.7% |
3年リターン | 734.7% |
5年リターン | 2182.0% |
7年リターン | 2354.4% |
10年リターン | 1781.5% |
MicroStrategyへ過去に投資していた場合のリターンは、投資期間によって大きく異なります。特に3年、5年、7年のリターンは非常に高く、ビットコインへの投資戦略が成功したことが伺えます。しかし、10年リターンは他の期間に比べて低くなっており、長期的な視点では注意が必要です。これは、ビットコイン価格の変動や、企業分析ソフトウェア市場の競争環境の変化などが影響していると考えられます。
ストラテジー(MSTR)へ過去に投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターン
投資期間 | 年率リターン (CAGR) |
---|---|
1年リターン | 382.7% |
3年リターン | 102.9% |
5年リターン | 86.9% |
7年リターン | 58.0% |
10年リターン | 34.1% |
MicroStrategyへ過去に投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターンを見ると、3年、5年、7年のリターンが非常に高い ことがわかります。これは、近年のビットコイン価格の上昇と、同社のビットコイン戦略が成功したことを示しています。しかし、1年リターンは非常に高い一方で、10年リターンは比較的低く、投資タイミングによってパフォーマンスが大きく異なる可能性があることに注意が必要です。
ストラテジー(MSTR)へ10年前に100万円一括投資していた場合のシミュレーション
年 | 評価額(万円) | 配当額(万円) | 評価額+配当累計額(万円) | 配当再投資評価額(万円) |
---|---|---|---|---|
2016年 | 110.1 | 0 | 110.1 | 110.1 |
2017年 | 73.2 | 0 | 73.2 | 73.2 |
2018年 | 71.3 | 0 | 71.3 | 71.3 |
2019年 | 79.5 | 0 | 79.5 | 79.5 |
2020年 | 216.7 | 0 | 216.7 | 216.7 |
2021年 | 303.7 | 0 | 303.7 | 303.7 |
2022年 | 79.0 | 0 | 79.0 | 79.0 |
2023年 | 352.3 | 0 | 352.3 | 352.3 |
2024年 | 1615.3 | 0 | 1615.3 | 1615.3 |
ストラテジーへ10年前に100万円を一括投資していた場合、2024年には評価額が1615.3万円 になっています。これは、主に2020年以降のビットコイン価格の急騰 によるものです。しかし、MSTRは配当金を出していないため、配当による収入はありません。また、2022年にはビットコイン価格の下落により、評価額が大きく減少していることからも、ビットコイン価格の変動リスク が非常に大きいことがわかります。
ストラテジー(MSTR)へ10年前から100万円分を毎月積立投資していた場合のシミュレーション
年 | 評価額(万円) | 配当額(万円) | 評価額+配当累計額(万円) | 配当再投資評価額(万円) |
---|---|---|---|---|
2015年 | 9.2 | 0 | 9.2 | 9.2 |
2016年 | 13.2 | 0 | 13.2 | 13.2 |
2017年 | 18.0 | 0 | 18.0 | 18.0 |
2018年 | 28.3 | 0 | 28.3 | 28.3 |
2019年 | 42.6 | 0 | 42.6 | 42.6 |
2020年 | 144.4 | 0 | 144.4 | 144.4 |
2021年 | 211.9 | 0 | 211.9 | 211.9 |
2022年 | 61.4 | 0 | 61.4 | 61.4 |
2023年 | 293.7 | 0 | 293.7 | 293.7 |
2024年 | 1370.3 | 0 | 1370.3 | 1370.3 |
ストラテジーへ10年前から毎月100万円分を積立投資していた場合、2024年には評価額が1370.3万円 になっています。これは、積立投資によって、価格変動リスクを抑えながら、ビットコイン価格上昇の恩恵を受けた 結果と言えます。しかし、一括投資と同様に、MSTRは配当金を出していないため、配当による収入はありません。また、2022年のように、ビットコイン価格が下落した場合には、評価額が大きく減少する可能性があることに注意が必要です。
ストラテジー(MSTR)の将来の株価成長シミュレーション
年 | 予想株価(USD) |
---|---|
2025年 | 100.0 |
2026年 | 134.2 |
2027年 | 180.0 |
2028年 | 241.5 |
2029年 | 324.0 |
2030年 | 434.7 |
2031年 | 583.3 |
2032年 | 782.5 |
2033年 | 1049.9 |
2034年 | 1408.6 |
2035年 | 1889.8 |
過去10年の株価成長率をもとに将来の株価シミュレーションを行ってみると、現在の株価成長率が維持された場合、100万円投資すると10年後(2035年)には評価額が約1890万円 となる事が予想できます。しかし、これはあくまで過去の成長率が継続した場合のシミュレーションであり、期待のしすぎは禁物です。過去の成長傾向として参考にしておきましょう。特に、MSTRの場合は、ビットコイン価格の変動 によって、株価が大きく左右されるため、注意が必要です。
ストラテジー(MSTR)のリスクファクター分析
項目 | 値 | 説明 | 評価 |
---|---|---|---|
ベータ | 3.26 | 市場全体の動きに対する感応度 | 非常に高い変動リスク |
52週ボラティリティ | 108.99% | 過去1年間の価格変動率 | 非常に高い |
シャープレシオ | 1.88 | リスクあたりのリターンの効率 | 平均的 |
トータルリターン(1年) | 382.75% | 過去1年間のトータルリターン | 大変好調 |
最大ドローダウン | -89.27% | 過去最大の下落率 | 非常に危険 |
ストラテジーのリスクファクター分析を見ると、高いリターンが期待できる 一方で、非常にリスクが高い 銘柄であることがわかります。特に、ベータ値が3.26と非常に高く、市場全体の動きに大きく影響を受けること、52週ボラティリティが108.99%と極めて高く、価格変動が非常に大きいこと、最大ドローダウンが-89.27%と、過去に非常に大きな下落を経験していることに注意が必要です。シャープレシオは1.88と平均的ですが、これは高いリターンと高いリスクのバランスが取れていることを意味します。
ストラテジー(MSTR)への投資戦略の提案
ストラテジーへの投資は、高いリターンを期待できる一方で、非常にリスクが高いことを理解した上で、以下のような戦略が考えられます。
- リスク許容度に応じた投資: 自身のリスク許容度 を十分に考慮し、投資額を決定する。
- ポートフォリオの一部として保有: 他の資産と組み合わせることで、リスク分散 を図る。
- 長期的な視点: 短期的な価格変動に一喜一憂せず、長期的な視点 で投資する。
- ビットコイン価格と企業分析ソフトウェア市場の動向を注視: MSTRの株価は、ビットコイン価格と企業分析ソフトウェア市場の動向に大きく左右されるため、これらの情報を常にチェックする。
- 損切りラインの設定: 損失を限定するために、損切りライン を設定しておく。
まとめ:ストラテジー(MSTR)への投資判断のポイント
マイクロストラテジー(MSTR)は、ビットコイン戦略と企業分析ソフトウェア事業 を展開する、非常に特徴的な企業です。過去の株価パフォーマンスは非常に高いものの、ビットコイン価格の変動に大きく左右される ため、非常にリスクが高い銘柄でもあります。
投資を検討する際は、
- 自身のリスク許容度を十分に理解する
- ビットコイン価格と企業分析ソフトウェア市場の動向を注視する
- 長期的な視点で、ポートフォリオの一部として保有する
といった点を考慮し、慎重に判断することをおすすめします。
MSTRの投資判断で重要なポイントと評価
総合評価:
ビットコイン価格との連動性
→ MSTRの株価は、ビットコイン価格に大きく影響を受けます。ビットコイン価格の上昇は株価上昇の大きな要因となりますが、下落時には同様に株価も下落するリスクがあります。
企業分析ソフトウェア事業の成長性
→ MSTRは、企業向け分析ソフトウェアも提供しています。この事業の成長性も、株価に影響を与える重要な要素です。市場の競争環境や、MSTRの製品の競争力を評価する必要があります。
財務状況
→ MSTRは、ビットコインを大量に保有しているため、財務状況はビットコイン価格に左右されます。ビットコイン価格の変動による、資産価値の増減に注意が必要です。
配当
→ MSTRは、過去に配当金を支払った実績がありません。配当収入を期待する投資家には、向いていないかもしれません。
ボラティリティ(価格変動)
→ MSTRの株価は、非常に変動が激しいです。短期的な価格変動に耐えられる、リスク許容度の高い投資家向けと言えるでしょう。
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