【JEPQ・JEPI】JPモルガン高配当ETF比較!配当金生活は実現できる?リスク・リターン・配当シミュレーションで将来性を分析!

【JEPQ・JEPI】 JPモルガン 高配当ETF比較! 配当金生活は実現できる? 配当/リスク/リターン分析 将来性を徹底解説!
ねこ

みなさん、こんにちは!
今回は、J.P.モルガンが運用する高配当ETF、JEPQとJEPIについて徹底的に比較分析していきたいと思います。

「JEPQとJEPIって聞いたことあるけど、具体的にどんなETFなの?」
「配当利回りが高いって本当?どれくらいもらえるの?」など、疑問に思っている方もいるのではないでしょうか?

過去のデータやシミュレーションを元に詳細に分析を行い、下記観点でまとめています。
・セクター比率
・構成銘柄比率
・過去の株価推移
・S&P500との比較
・配当/利回り/増配率/過去と将来のYOCシミュレーション
・月10万円配当受取に必要な投資額
・トータルリターン(累積・年率)/リスク分析
・過去投資をしていた場合のシミュレーション

JEPQとJEPIの魅力とリスクを一緒に探求し、あなたの資産形成に役立てていきましょう!

目次

JEPQ・JEPIとは?

銘柄の基本情報概要

項目JEPQJEPI
名称JPMorgan Nasdaq Equity Premium Income ETFJPMorgan Equity Premium Income ETF
ティッカーシンボルJEPQJEPI
運用会社J.P. MorganJ.P. Morgan
運用資産総額約210億ドル約370億ドル
経費率0.35%0.35%
設定日2022-05-032020-05-21
配当利回り(2024)9.33%7.28%
特徴・NASDAQ 100指数
・アクティブ運用
・高配当
・ELNを活用したオプションプレミアム収入
・S&P500 指数
・アクティブ運用
・高配当
・ELNを活用したオプションプレミアム収入

JEPQとJEPIは、株式を保有しつつコールオプションを売る「カバードコール戦略」を活用した高配当ETFです。エクイティ・リンクド・ノート(ELN)を利用してオプション料を得ることで、高い配当利回りを実現しています。この戦略により、安定した収入を得られますが市場が大きく上昇した場合には、得られる利益が限定される可能性があります。
一方で、市場が下落した際には、オプション料が損失の一部を補うため、価格変動を抑える効果があります。安定した配当収入を重視する投資家にとって魅力的な商品ですが、大幅な資産価値の上昇を期待する場合には適さないかもしれません。

・ ELN(エクイティ・リンクド・ノート)とは? 
エクイティ・リンクド・ノート(ELN)は、株価に連動する金融商品で、債券とオプションを組み合わせたものです。投資家はELNを通じて、特定の株式や株価指数のパフォーマンスに基づくリターンを得ることができます。カバードコール戦略を効率的に実行するために活用され、オプション料(プレミアム)を収入として得る手段となります。

・ カバードコール戦略とは? 
カバードコール戦略は、持っている株式を使って、その株を将来の一定の価格で買う権利(コールオプション)を他の人に売る方法です。この方法を使うと、オプション料(プレミアム)という追加の収入を得ることができます。

※具体例
 持っている100円の株を「将来、110円で買う権利を買いませんか?」と他の人に提案します。
 その代わりに、相手からオプション料を受け取ります。
 →株価が大きく上がった場合
  あらかじめ決めた価格で株を売らなければならないので、例えば100円→120円となっていた場合も、
  最初に決めた110円で売らなければなりません。そのため、上昇時の利益が限られます。
 →株価が下がった場合
  オプションは行使されないことが多く、オプション料はそのまま手元に残ります。
  これにより、株価下落の損失を一部カバーできます。

このように、カバードコール戦略は安定した収入を得るのに適していますが、大きな値上がり益を期待する場合には向いていないことがあります。

組入銘柄比率

JEPQとJEPIの組入銘柄比率の画像
会社名JEPQJEPI
APPLE INC COMMON STOCK8.19%
NVIDIA CORP COMMON STOCK7.42%1.61%
MICROSOFT CORP COMMON6.80%1.49%
AMAZON.COM INC COMMON5.18%1.69%
ALPHABET INC COMMON4.44%1.50%
BROADCOM INC COMMON3.58%
TESLA INC COMMON STOCK3.21%
META PLATFORMS INC3.01%1.64%
NETFLIX INC COMMON STOCK2.23%
MASTERCARD INC COMMON1.64%
SERVICENOW INC COMMON1.62%
PROGRESSIVE CORP/THE1.59%
TRANE TECHNOLOGIES PLC1.57%

JEPQは、アップル、エヌビディア、マイクロソフト、アマゾン、アルファベットなど、ナスダック100指数を構成する大型テクノロジー企業を中心に投資しています。一方、JEPIは、アマゾン、マスターカード、サービスナウ、メタ・プラットフォームズなど、S&P 500指数を構成する幅広い業種の企業に分散投資しています。

セクター比率

JEPQとJEPIのセクター比率の画像
セクター名JEPQJEPI
Technology50.33%19.71%
Communication Services15.58%4.75%
Consumer Cyclical13.63%9.69%
Healthcare6.83%15.39%
Consumer Defensive6.05%10.74%
Industrials3.68%13.48%
Utilities1.32%5.92%
Basic Materials1.24%2.25%
Financial Services0.68%11.51%
Energy0.37%3.31%
Real Estate0.29%3.26%

JEPQは、テクノロジーセクターへの比率が50.33%と非常に高く、次いでコミュニケーション・サービス、一般消費財セクターの順となっています。一方、JEPIは、テクノロジー、ヘルスケア、資本財、金融サービス、生活必需品セクターなど、より幅広いセクターに分散されています。
そのため、JEPQはテクノロジー業界の動向に大きく影響を受けます。一方、JEPIはより分散されたセクター構成となっており、特定のセクターの動向に左右されにくいと言えます。

過去2年の株価チャートと分析

JEPQ・JEPIの過去2年の株価チャート

優れている点
JEPQは、2023以降、ナスダック100指数の上昇を背景に右肩あがりに推移
JEPIは、2022年以降、S&P 500指数の下落局面でも、ELNを活用したカバードコール戦略により比較的下落幅を小さく抑えている

気になる点
JEPQは、2022年末に大きな下落を記録
JEPIは、2024年12月末時点で2022年5月とほぼ同じ株価となっており、S&P 500指数の上昇を取り込めていない

JEPQは、設定以降、ナスダック100指数の上昇を背景に堅調に推移しています。特に、2023年以降はテクノロジー株の好調を受けて、大きく上昇しました。一方、JEPIは、S&P 500指数の下落局面でも、ELNを活用したカバードコール戦略により下落幅を抑えることに成功しています。しかし、市場が上昇する局面では、カバードコール戦略が足かせとなり、S&P 500指数の上昇を取り込めていない傾向があります。

S&P500過去1年分チャートとの比較と分析

JEPQ・JEPIとS&P500の過去1年分のチャート比較

優れている点
JEPQは、2024年の1年間で約15%の上昇を記録している
JEPIは、S&P 500指数の下落局面で下落幅を抑えることに成功している

気になる点
JEPQは、指数の上昇局面で、パフォーマンスが劣後する傾向がある
JEPIは、2024年の1年間で5.70%の上昇にとどまり、S&P 500指数の25.12%の上昇を大きく下回っている

銘柄1ヶ月3ヶ月6ヶ月年初来1年
JEPQ1.22%10.03%6.83%13.37%14.77%
JEPI-3.18%5.36%2.44%9.16%5.70%
S&P 5004.40%10.56%10.17%26.65%25.12%

JEPQは、過去1年間でS&P 500指数を下回るパフォーマンスを示していますが、約15%株価上昇しています。一方、JEPIは、過去1年間でS&P 500指数を下回るパフォーマンスとなっています。これは、ELNを活用したカバードコール戦略が、市場の上昇局面では足かせとなっているためと考えられます。

JEPQ・JEPIで配当金生活はできる?配当金の分析

JEPQ・JEPIの過去の配当金と増配率、その分析

JEPQ・JEPIの過去の配当金と増配率

優れている点
両ETFともに非常に高い配当額となっている

気になる点
増配率は安定しない

銘柄2023年2024年
JEPQ5.19ドル5.38ドル
JEPI4.76ドル4.25ドル

JEPQは、設定から日が浅いため、長期的な配当実績は不明です。しかし、2023年には1株あたり5.19ドルの配当金を支払っており、2024年には5.38ドルと増配予想となっています。一方、JEPIは、2023年に1株あたり4.76ドルの配当金を支払っており、高い配当利回りを実現しています。しかし、2024年には4.25ドルと減配予想となっており、配当の安定性に懸念があります。

JEPQとJEPIはどちらも、ELNを活用したカバードコール戦略により、オプションプレミアム収入を得ることで高い配当利回りを実現しています。しかし、オプションプレミアム収入は市場環境によって変動するため、配当金の安定性が高いとはいえない点に注意が必要です。

JEPQ・JEPIの配当金利回りの推移

JEPQ・JEPIの配当金利回りの推移

優れている点
JEPQは、2024年12月時点で9.33%と非常に高い配当利回りを実現
JEPIは、2024年12月時点で7.28%と市場平均を大きく上回る配当利回り

気になる点
JEPQは設定から日が浅く、長期的な配当利回りの推移が不明
JEPIは、過去に配当利回りが低下した局面があり、将来の配当利回りの低下リスク

JEPQは、設定から日が浅いため、長期的な配当利回りの推移は不明です。しかし、2024年12月時点で9.33%と非常に高い配当利回りを実現しています。一方、JEPIは、2024年12月時点で7.28%と市場平均を大きく上回る配当利回りを実現しています。しかし、過去に配当利回りが低下した局面があり、将来の配当利回りの低下リスクがあります。
今後の推移を注意深く見守る必要があるといえるでしょう。

過去JEPQ・JEPIに投資していた場合のYOCシミュレーション

過去JEPQ・JEPIに投資していた場合のYOCシミュレーション
2022年2023年2024年
JEPQ13.1910.789.33
JEPI7.87.737.28

優れている点
JEPQは、過去に投資していた場合、高いYOCを実現
JEPIは、過去に投資していた場合、安定したYOCを維持

気になる点
JEPQは設定から日が浅く、長期的なYOCの推移が不明
JEPIは、過去投資していた場合にJEPQほどのYOCが得られていない

JEPQは、過去に投資していた場合、高いYOCを実現しています。例えば、2022年にJEPQに投資していた場合、2024年のYOCは13.19%となり約13万円の配当が受け取れていた事になります。過去投資していた場合、株価上昇の恩恵を受けてYOCが増加していた事がわかります。
一方、JEPIは、過去に投資していた場合、安定したYOCを維持しています。例えば、2022年にJEPIに投資していた場合、2024年のYOCは7.8%となります。
JEPQは設定からあまり長い期間が経っていないため未知数な部分が多いですが、直近の過去の傾向からは長期投資によりYOCが上昇していく可能性があることが読み取れます。

JEPQ・JEPIの将来のYOC予想シミュレーション

JEPQ・JEPIの将来のYOC予想シミュレーション
2024年2025年2026年2027年2028年2029年2030年2031年2032年2033年2034年
JEPQ9.33%9.77%10.23%10.71%11.21%11.74%12.29%12.87%13.47%14.10%14.76%
JEPI7.28%7.23%7.19%7.14%7.10%7.06%7.01%6.97%6.93%6.89%6.85%

優れている点
JEPQは、将来的に高いYOCが期待される
JEPIは、今後10年間、安定したYOCが予想される

気になる点
JEPQは設定から日が浅く、将来のYOC予想の確実性は低い
JEPIは、YOCが緩やかに低下する予想であり、長期的な魅力に欠ける可能性

過去の株価成長率と現在の配当利回りが継続した場合の将来のYOC予想シミュレーションを行ってみると、JEPQは、今後10年間でYOCが上昇すると予想されます。例えば、現在JEPQに100万円投資すると、初年度の配当金は約9.33万円となり、10年後にはYOCは約14.76%まで上昇すると予想されます。一方、JEPIは、今後10年間でYOCが緩やかに低下すると予想されます。例えば、現在JEPIに100万円投資すると、初年度の配当金は約7.28万円となり、10年後にはYOCは約6.85%まで低下すると予想されます。

しかし、これはあくまで過去の成長率が継続した場合のシミュレーションであり、将来の配当金の支払いや成長を保証するものではないため注意が必要です。

JEPQ・JEPIで配当金生活をするには?JEPQ・JEPIの配当金受取シミュレーション

配当金生活をするには?配当金による不労所得でFIREはできる?
毎月の配当受取目標と必要な投資額のシミュレーション ※日次更新
(毎月10万円配当を受け取るために必要な投資額)

銘柄 株価 配当利回り 月間配当目標 必要投資額 必要投資額
(課税考慮)
必要株数
JEPQ $56.38
(¥8,863)
9.65%¥10,000 ¥1,242,920 ¥1,733,102 196株
¥30,000 ¥3,728,761 ¥5,199,306 587株
¥50,000 ¥6,214,601 ¥8,665,511 978株
¥100,000 ¥12,429,202 ¥17,331,022 1,956株
JEPI $57.53
(¥9,044)
7.33%¥10,000 ¥1,637,302 ¥2,283,019 253株
¥30,000 ¥4,911,905 ¥6,849,058 758株
¥50,000 ¥8,186,508 ¥11,415,096 1,263株
¥100,000 ¥16,373,015 ¥22,830,193 2,525株

為替レート: 157.20円/ドル

JEPQ・JEPIへ過去に投資していた場合の累積トータルリターン

JEPQ・JEPIへ過去に投資していた場合の累積トータルリターン

優れている点
JEPQは、過去1年間で26.9%の高い累積トータルリターンを達成
JEPIは、設定以降、安定した累積トータルリターンを維持

気になる点
JEPQは設定から日が浅く、長期的な累積トータルリターンの実績が不明
JEPIは、過去1年間の累積トータルリターンが13.8%と、JEPQやS&P 500指数と比較して低い

銘柄1年リターン
JEPQ26.9%
JEPI13.8%

JEPQは、過去1年間で26.9%の高い累積トータルリターンを達成しています。これは、ナスダック100指数の上昇と、ELNを活用したカバードコール戦略によるオプションプレミアム収入が寄与しています。一方、JEPIは、過去1年間の累積トータルリターンが13.8%と、JEPQやS&P 500指数と比較して低くなっています。
これは、ナスダック指数と比較してS&P500指数の成長率が低かったため、JEPIのELNを活用したカバードコール戦略が、株価上昇局面での足かせとなっていた可能性があります。

JEPQ・JEPIへ2年前に100万円投資していた場合のシミュレーション

JEPQ・JEPIへ2年前に100万円投資していた場合のシミュレーション
銘柄評価額(万円)配当額(万円)評価額+配当累計額(万円)配当再投資評価額(万円)
JEPQ2023年122.412.7135.1132.8
2024年141.313.2167.2165.7
JEPI2023年100.98.7109.6109.6
2024年107.27.8123.7124.3

優れている点
JEPQは、2年前に投資していた場合、高い評価額と配当額を実現
JEPIは、2年前に投資していた場合、安定した評価額と配当額を維持

気になる点
JEPQは設定から日が浅く、長期的な投資成果の予測が困難
JEPIは、JEPQと比較して評価額と配当額の伸びが小さい

JEPQへ2年前に100万円投資していた場合、2024年には評価額が約141.3万円、、配当金を再投資していた場合は、約165.7万円になっていました。一方、JEPIへ2年前に100万円投資していた場合、2024年には評価額が約107.2万円、配当金を再投資していた場合は、約124.3万円になっていました。

JEPQは、ナスダック100指数の上昇とELNを活用したカバードコール戦略により、高い評価額と配当額を実現しています。一方、JEPIは、S&P 500指数に連動しつつ、ELNを活用したカバードコール戦略により、安定した評価額と配当額を維持しています。

JEPQ・JEPIのリスクファクター分析

JEPQ・JEPIのリスクファクター分析
項目説明値(JEPQ)評価(JEPQ)値(JEPI)評価(JEPI)
52週ボラティリティ過去1年間の価格変動の大きさ13.10%比較的高め7.90%比較的安定
シャープレシオリスクあたりのリターン1.66効率的にリターンを獲得1.45良好な水準
トータルリターン(1年)過去1年間のトータルリターン25.90%高いリターン13.85%良好なリターン
最大ドローダウン過去最大の値下がり幅-19.34%下落リスクは中程度-20.01%下落リスクは中程度

優れている点
JEPQは、高いトータルリターンと良好なシャープレシオを実現
JEPIは、低いボラティリティで、安定した運用成績

気になる点
JEPQは、比較的高いボラティリティと、中程度の下落リスク
JEPIは、JEPQと比較してトータルリターンが低い

JEPQは、過去1年間で25.90%の高いトータルリターンを達成し、シャープレシオも1.66と良好な水準です。これは、ナスダック100指数の上昇と、ELNを活用したカバードコール戦略によるオプションプレミアム収入が寄与しています。一方、JEPIは、52週ボラティリティが7.90%と、市場平均と比較して価格変動が小さく、安定した運用成績を示しています。しかし、過去1年間のトータルリターンは13.85%と、JEPQと比較して低くなっています。

JEPQ・JEPIへの投資戦略の提案

JEPQとJEPIは、どちらも高配当を目的としたETFですが、その特性は異なります。投資戦略を立てる際には、それぞれの特徴を理解し、自身の投資目的に合ったETFを選択することが重要です。

積極的なインカムゲイン狙いのJEPQ: JEPQは、高い配当利回りを重視し、かつ、ある程度の価格変動リスクを取れる投資家に向いています。ハイテク銘柄の成長による恩恵を受けやすく、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙う積極的な投資戦略に適しています。例えば、退職前の資産形成期にある方で、配当収入を再投資して資産を増やしたい場合、JEPQは魅力的な選択肢の一つとなるでしょう。

・安定したインカムを求めるならJEPI: JEPIは、価格の安定性を重視し、かつ、継続的な配当収入を求める投資家に向いています。幅広い業種に分散投資ができ、JEPQと比較して価格変動リスクを抑えながら、安定した配当収入が期待できます。例えば、生活資金として、定期的なインカムゲインを確保したい場合、JEPIは選択肢にあがると言えるでしょう。

・長期投資を前提に: JEPQとJEPIはどちらも、カバードコール戦略を採用しているため、短期間での大きな値上がり益は期待しにくいです。そのため、長期的な視点で、配当収入を積み上げながら資産を増やすことを前提とした投資戦略が適しています。また、市場環境によっては配当利回りが低下する可能性もあるため、定期的にポートフォリオを見直すことも重要です。

どちらのETFも、カバードコール戦略を採用しているため、株価上昇時の利益は限定的となります。また、市場環境によっては、配当利回りが低下する可能性もあるため、定期的な見直しが必要です。

まとめ:JEPQ・JEPIへの投資判断のポイント

JEPQとJEPIは、どちらもJ.P.モルガンが運用する高配当ETFであり、高い配当利回りと安定した運用が魅力です。JEPQはナスダック100指数、JEPIはS&P 500指数をベースに、カバードコール戦略を組み合わせることで、高いインカムゲインを実現しています。

投資判断のポイントは、自身の投資目的とリスク許容度に合わせて、どちらのETFが適しているかを判断することです。高いリターンを狙うならJEPQ安定した運用を求めるならJEPIが適しています。どちらも、ポートフォリオの一部として組み入れることで、リスク分散と高配当の両立が期待できます。ただし、カバードコール戦略の特性や市場環境によるリスクも考慮し、慎重に投資判断を行うことが重要です。また、配当金生活を目指す場合は株価と配当利回りが安定していない点は気になるポイントです。投資する場合はこのETFだけで配当金生活を目指すのではなく、ポートフォリオの一部として保有する戦略がおすすめです。

JEPQ・JEPIの投資判断で重要なポイント

JEPQの投資判断で重要なポイントと総合評価:
配当利回り:9.33%と非常に高水準。高配当を求める投資家に魅力的。
成長性:ナスダック100指数連動のため、特にテクノロジーセクターの成長によるリターンが期待できる。過去1年間のトータルリターンは26.9%と非常に高い。
安定性:ELNを活用したオプション戦略により、株価下落時のリスクをある程度抑えることが可能。ただし、ナスダック100指数のボラティリティの影響は受けるため、市場平均よりは価格変動が大きい。
リスク:テクノロジーセクターへの集中投資となるため、同セクターの動向に大きく左右される。52週ボラティリティは13.10%とやや高め。最大ドローダウンは-19.34%。
適した投資家:高い配当収入と、テクノロジーセクターを中心としたキャピタルゲインの両方を狙いたい、リスク許容度が高めの投資家。

JEPIの投資判断で重要なポイントと総合評価:
配当利回り:7.28%と高水準。安定した配当収入を求める投資家に適している。
成長性:S&P 500指数連動のため、米国株式市場全体の成長に連動したリターンが期待できる。ただし、カバードコール戦略の特性上、市場急騰時の上昇幅は限定的となる可能性がある。
安定性:ELNを活用したオプション戦略により、株価下落時のリスクを軽減。S&P 500指数をベースとしているため、JEPQと比較して価格変動はマイルド。52週ボラティリティは7.90%。
リスク:市場リスクや金利リスクはあるものの、JEPQと比較してリスクは低め。最大ドローダウンは-20.01%とJEPQと同程度。
適した投資家:安定した高配当収入を重視し、かつ、ある程度の株価上昇による利益も期待したい、中程度のリスク許容度を持つ長期投資家。

この記事では、JEPQとJEPIという2つの高配当ETFについて、様々な角度から比較分析してきました。
JEPQはナスダック100指数、JEPIはS&P 500指数をベンチマークとし、どちらもELNを活用したカバードコール戦略で高い配当利回りを実現している点が特徴です。

1. JEPQはテクノロジーセクターへの集中投資で高い成長性と配当利回りを狙うETF。JEPIはS&P 500指数への分散投資で、安定した配当収入と緩やかな株価上昇を期待するETF。
2. 過去のパフォーマンスでは、JEPQがJEPIを上回っているものの、これはナスダック100指数、特にテクノロジー株が好調だったことが要因。今後の市場環境によっては、JEPIが優位になる可能性もある。
3. 配当利回りはJEPQの方が高いが、配当の安定性や将来のYOCの予測では、投資家の判断が分かれるところ。

投資判断に際しては、ご自身の投資目標、リスク許容度、投資期間などを十分に考慮する必要があります。
特に、JEPQとJEPIはどちらもカバードコール戦略を採用しているため、市場が急騰する局面では、一般的なインデックスファンドと比較してパフォーマンスが劣後する可能性がある点に注意が必要です。

今回の記事を参考に、さらにご自身で調査を深めたり、信頼できる専門家に相談したりすることをお勧めします。また、今後の市場動向やJEPQ、JEPIの運用状況を注視し、定期的に投資戦略を見直すことも重要です。 この記事が、JEPQとJEPIへの理解を深め、皆様の資産形成の一助となれば幸いです。

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