高配当ETFへの投資に興味はありますか?「安定した配当収入を得ながら、資産を増やしたい!」と考える方は多いのではないでしょうか。
近年、注目を集めている高配当ETFの一つに「JEPQ(JPMorgan Nasdaq Equity Premium Income ETF)」があります。JEPQは、あの世界最大級の金融機関であるJ.P.モルガンが運用するETFで、なんと2024年の配当利回りは驚異の9.34%!しかし、本当にJEPQは「買い」なのでしょうか?
この記事では、JEPQについて徹底的に解説します!
一緒にJEPQの将来性を探っていきましょう!
JEPQとは?高配当を狙えるETFを徹底解説!
銘柄の基本情報概要
項目 | JEPQ |
---|---|
銘柄名 | JPMorgan Nasdaq Equity Premium Income ETF |
ティッカーシンボル | JEPQ |
運用会社 | J.P. Morgan |
配当利回り(2024) | 約9% |
経費率 | 0.35% |
設定日 | 2022-05-03 |
運用資産額 | 約200億ドル |
特徴 | NASDAQ100、高配当利回り |
JEPQは、J.P. Morganが運用する上場投資信託(ETF)です。ナスダック100指数に連動する投資成果を目指しつつ、カバードコール戦略を組み合わせることで、高い配当収入を狙うことができます。
・資産の80%以上…現物株式に投資
・資産の最大20%…ELN(エクイティリンク債)への投資
運用会社であるJ.P. Morganは、世界有数の金融機関であり、豊富な運用実績とノウハウを有しています。JEPQは、ナスダック100指数に含まれる大型ハイテク株を中心に投資しつつ、オプション取引を活用することで、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を追求する、魅力的なETFです。
ベンチマークの説明
JEPQのベンチマークは、Nasdaq-100 Indexです。
ナスダック100指数は、米国のナスダック市場に上場する時価総額上位100銘柄(金融セクターを除く)で構成される株価指数です。
主にテクノロジー関連企業が多く含まれており、成長性の高い企業への投資が期待できます。
オプション取引とは
将来の特定の日に、決まった価格で株を売る権利を他の人に売ること
例えると、家を持っている人が、その家を将来の特定の日に決まった価格で買う権利を他の人に売るようなものです。
権利を売ることでお金をもらえますが、家の価値が大きく上がっても、決めた価格でしか売れないリスクがあります。
JEPQの組入銘柄比率
銘柄名 | 比率 |
---|---|
APPLE INC | 7.43% |
NVIDIA CORP | 7.26% |
MICROSOFT CORP | 6.66% |
AMAZON.COM INC | 4.95% |
META PLATFORMS INC | 4.56% |
ALPHABET INC | 3.83% |
BROADCOM INC | 3.65% |
TESLA INC | 3.44% |
NETFLIX INC | 2.28% |
NDX_14 | 1.79% |
JEPQの上位組入銘柄は、アップル、エヌビディア、マイクロソフトなど、世界を代表するテクノロジー企業が名を連ねています。これらの企業は、高い成長性と収益性を誇り、JEPQのパフォーマンスに大きく貢献しています。
JEPQのセクター比率
セクター名 | 比率 |
---|---|
Technology | 50.33% |
Communication Services | 15.58% |
Consumer Cyclical | 13.63% |
Healthcare | 6.83% |
Consumer Defensive | 6.05% |
Industrials | 3.68% |
Utilities | 1.32% |
Basic Materials | 1.24% |
Financial Services | 0.68% |
Energy | 0.37% |
Real Estate | 0.29% |
JEPQのセクター構成は、テクノロジーセクターが約50%を占めており、次いで通信サービス、一般消費財が続きます。この構成は、成長性の高いセクターに重点を置きつつ、ヘルスケアや生活必需品などのディフェンシブなセクターも組み入れることで、リスク分散を図っています。テクノロジーセクターは、景気拡大期に値上がりしやすい傾向がありますが、景気後退期には値下がりしやすい傾向もあります。一方、ディフェンシブなセクターは、景気後退期でも比較的安定した値動きが期待できます。
JEPQの過去2年の株価チャートと分析
JEPQの株価は、2022年5月の設定以降、一時的に下落する局面もありましたが、2023年以降は安定した上昇トレンドを示しています。特に、2023年1月から2024年1月にかけては、約21.9%の上昇を記録しました。
- 2022年5月:設定直後は51.09ドルでスタート
- 2023年1月:40.67ドルまで下落
- 2024年1月:49.57ドルまで回復
- 2024年12月:57.62ドル
この上昇は、ナスダック100指数の好調なパフォーマンスと、オプション戦略による安定した収益が要因と考えられます。ただし、過去のパフォーマンスは将来の結果を保証するものではないため、注意が必要です。
JEPQとS&P500の過去1年間のパフォーマンス比較
JEPQの過去1年間の株価は、S&P500指数と比較すると、アンダーパフォームしています。
- JEPQ:16.97%の上昇
- S&P500:32.27%の上昇
特に、2024年7月以降は、JEPQとS&P500のパフォーマンス差は広がっています。JEPQはS&P500やNASDAQ100指数に比べ、株価上昇時の上昇率が低い事は認識しておきましょう。
JEPQで配当金生活はできる?配当金の分析
JEPQの過去の配当金と増配率
JEPQは設定から日が浅いため、まだ配当実績は少ないですが、2023年以降は安定した配当金を支払っています。2024年の年間配当金は4.99ドルと予想されており、前年とほぼ同じ額であり、横ばいに推移しています。株価は上昇しているため、配当利回りで見た場合は低下しています。
JEPQの配当金利回りの推移
JEPQの配当金利回りは、市場平均を大きく上回る水準で推移しています。2024年12月時点の配当金利回りは8.66%と、非常に魅力的です。ただし、株価の上昇に伴い、配当利回りは低下傾向にあります。
JEPQの過去のYOCシミュレーション
年 | JEPQ |
---|---|
2022 | 12.22% |
2023 | 9.99% |
2024 | 8.66% |
過去にJEPQに投資していた場合のYOC(Yield on Cost)をシミュレーションしてみると、設定直後に購入していた場合、非常に高いYOCを享受できていたことがわかります。例えば、2022年12月にJEPQに投資していた場合、2024年12月時点のYOCは12.2%となっています。これは、100万円投資していた場合、年間約12万円の配当金を受け取ることができる計算になります。
過去投資していた場合、株価上昇の恩恵を受けて高いYOCとなっていたことがわかります。
JEPQの将来のYOC予想シミュレーション
年 | 予想YOC |
---|---|
2024 | 8.66% |
2025 | 9.07% |
2026 | 9.50% |
2027 | 9.95% |
2028 | 10.43% |
2029 | 10.92% |
2030 | 11.44% |
2031 | 11.98% |
2032 | 12.55% |
2033 | 13.15% |
2034 | 13.77% |
- 2024年に100万円投資した場合、2025年の予想配当金は約9.07万円
- 2034年には、予想配当金は約13.77万円まで増加
このシミュレーションは、JEPQの株価が過去2年間の平均成長率で上昇し、配当利回りが現在の水準を維持することを前提としています。あくまで過去の成長率が継続した場合のシミュレーションであり、将来の配当金の支払いや成長を保証するものではないため注意が必要です。
JEPQで配当金生活をするには?JEPQの配当金受取シミュレーション
配当金生活をするには?配当金による不労所得でFIREはできる?
毎月の配当受取目標と必要な投資額のシミュレーション ※日次更新
(毎月10万円配当を受け取るために必要な投資額)
銘柄 | 株価 | 配当利回り | 月間配当目標 | 必要投資額 | 必要投資額 (課税考慮) |
必要株数 |
---|---|---|---|---|---|---|
JEPQ | $56.84 (¥8,732) |
8.77% | ¥10,000 | ¥1,367,587 | ¥1,906,935 | 219株 |
¥30,000 | ¥4,102,762 | ¥5,720,806 | 656株 | |||
¥50,000 | ¥6,837,936 | ¥9,534,676 | 1,092株 | |||
¥100,000 | ¥13,675,872 | ¥19,069,352 | 2,184株 |
為替レート: 153.63円/ドル
JEPQへ過去に投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターン
年 | JEPQ |
---|---|
2023 | 29.7% |
JEPQに過去投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターンを見ると、過去1年間の年率リターンは29.7%と、非常に高いパフォーマンスを示しています。これは、ナスダック100指数の好調なパフォーマンスと、カバードコール戦略による安定した収益が要因と考えられます。
JEPQへ2年前に100万円投資していた場合のシミュレーション
銘柄 | 年 | 評価額(万円) | 配当額(万円) | 評価額+配当累計額(万円) | 配当再投資評価額(万円) |
---|---|---|---|---|---|
JEPQ | 2023年 | 122.4 | 12.3 | 134.6 | 132.4 |
JEPQ | 2024年 | 141.2 | 12.2 | 165.7 | 164.2 |
JEPQへ2年前に100万円投資していた場合、評価額は141.2万円となり、配当金を含めたトータルリターンは165.7万円となっています。これは、ナスダック100指数の好調なパフォーマンスと、カバードコール戦略による安定した収益が要因と考えられます。
- 2023年:評価額は122.4万円、配当金は12.3万円、評価額+配当累計額は134.6万円
- 2024年:評価額は141.2万円、配当金は12.2万円、評価額+配当累計額は165.7万円
配当再投資で資産が1.5倍となっており、評価できるポイントです。
JEPQのリスクファクター分析
項目 | 値 | 説明 | 評価 |
---|---|---|---|
52週ボラティリティ | 12.95% | 過去1年間の価格変動の大きさ | 比較的安定している |
シャープレシオ | 1.96 | リスクあたりのリターン | 効率的にリターンを獲得 |
トータルリターン(1年) | 28.72% | 過去1年間のトータルリターン | 高いリターン |
最大ドローダウン | -19.34% | 過去最大の値下がり幅 | 下落リスクは中程度 |
JEPQのリスクファクターを見ると、52週ボラティリティは12.95%と比較的安定しています。シャープレシオは1.96と高く、リスクに対して高いリターンを得られていることを示しています。過去1年間のトータルリターンは28.72%と高い水準です。一方、最大ドローダウンは-19.34%と、一定の下落リスクがあることを示しています。これらの指標から、JEPQは比較的安定した運用成績を残しつつ、高いリターンを期待できるETFと言えますが、市場環境によっては、大きな損失を被る可能性があるため、注意が必要です。
JEPQへの投資戦略の提案
JEPQは、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指しつつ、カバードコール戦略を組み合わせることで、高い配当収入を狙うことができるETFです。
- 長期的な視点での投資: JEPQは、高配当を目的とした長期投資に適しています。
- ポートフォリオの一部としての保有: JEPQをポートフォリオの一部として保有することで、リスク分散効果を期待できます。
- 市場動向の注視: 投資する際には、ナスダック100指数の動向や、金利動向を注視することが重要です。
- 成長性と高配当を両立したい投資家: ナスダック100指数に含まれる成長性の高いテクノロジー株への投資と、カバードコール戦略による安定した配当収入を同時に得たい投資家に適しています。
まとめ:JEPQへの投資判断のポイント
JEPQは、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指しつつ、カバードコール戦略を組み合わせることで、高い配当収入を狙うことができるETFです。過去1年間のパフォーマンスは良好であり、リスク指標も比較的安定しています。しかし、設定日が浅いため、長期的なパフォーマンスは未知数です。また、カバードコール戦略は、市場が大きく上昇する局面では、利益が限定される可能性があるため、注意が必要です。JEPQへの投資は、高配当と成長性の両方を追求したい投資家にとって、魅力的な選択肢の一つと言えるでしょう。しかし、自身の投資目的やリスク許容度を十分に考慮した上で、慎重に判断することが重要です。
JEPQの投資判断で重要なポイントと評価
総合評価:
高配当利回り
→ JEPQの最大の魅力は、約10%もある高い配当利回りです。これは、他のETFと比較しても非常に高い水準です。
ナスダック100指数との連動
→ JEPQは、ナスダック100指数に連動する投資成果を目指しています。ナスダック100指数は、成長性の高いテクノロジー企業を多く含んでおり、今後も成長が期待できます。
カバードコール戦略による安定した収益
→ JEPQは、カバードコール戦略を採用することで、安定した配当収入を得ています。この戦略により、株価下落時のリスクを軽減する効果も期待できます。
過去のパフォーマンス
→ JEPQは、設定されてから日が浅いものの、2023年以降は安定したパフォーマンスを示しています。特に、2024年7月以降はS&P500を上回るパフォーマンスを記録しています。
リスク指標
→ JEPQのシャープレシオは1.96と高く、リスクに対して高いリターンを得られていることを示しています。ただし、最大ドローダウンは-19.34%と、一定の下落リスクがあることにも注意が必要です。
設定日と運用実績
→ JEPQは2022年5月に設定されたばかりの新しいETFです。そのため、長期的な運用実績はまだ確認できません。今後の運用成績を注視する必要があります。
経費率
→ JEPQの経費率は0.35%と、類似のETFであるJEPIと同じ水準です。これは、同種のETFの中では比較的低い水準と言えます。
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