【GOLD】金価格上昇で恩恵を受ける?バリックゴールドの将来性と投資戦略

ねこ

金は、古くからインフレヘッジや安全資産として投資家に注目されてきました。
世界最大級の金鉱山会社であるバリックゴールド(GOLD)は、金価格と強い相関関係を持つ銘柄として知られています。

この記事では、GOLDの株価推移、配当金、リスクなどを分析し、投資判断のポイントを解説します。
金投資に興味がある方、GOLDへの投資を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

GOLDの魅力:4つのキーワード🔑

世界有数の金鉱山会社
金価格と連動した株価推移
世界中に展開する金・銅鉱山
安定配当銘柄

GOLDとは?

GOLDの基本情報

銘柄名銘柄コード配当利回り配当頻度業種セクター創業年CEO
バリック・ゴールドGOLD1.83%年4回金鉱山素材1983Dr. Dennis Mark Bristow

バリック・ゴールド(Barrick Gold Corporation)は、カナダのトロントに本社を置く、世界最大級の金鉱山会社です。金と銅の採掘、開発、生産、販売を行っており、アルゼンチン、カナダ、コートジボワール、コンゴ民主共和国、ドミニカ共和国、マリ、タンザニア、アメリカ合衆国など、世界中に金鉱山を展開しています。また、チリ、サウジアラビア、ザンビアに銅鉱山も保有しています。

過去10年の株価推移チャートと分析

バリック・ゴールド 過去10年株価推移チャート

優れている点
金価格の上昇局面では、株価も大きく上昇する傾向がある

気になる点
金価格の変動に大きく左右されるため、株価のボラティリティが高い
金価格が下落すると、減配となる可能性がある

GOLDの株価は、金価格と強い相関関係にあり、金価格の上昇局面では株価も上昇し、下落局面では下落する傾向があります。2015年から2016年にかけては、金価格が下落したため、GOLDの株価も下落しました。2017年には金価格が上昇に転じたため、GOLDの株価も大きく上昇しました。2018年以降は、金価格が再び下落傾向に転じたため、GOLDの株価も下落しています。

S&P500過去1年分チャートとの比較と分析

バリック・ゴールド S&P500過去1年分チャートとの比較

優れている点
インフレヘッジとして有効

気になる点
金価格が下落すると、S&P500に大きくアンダーパフォームする可能性がある

過去1年間の株価パフォーマンスは、GOLDが25.28%、S&P500が26.70%と、ほぼ同水準でした。金は伝統的にインフレヘッジとして機能するため、インフレ懸念が高まる局面では、GOLDの株価はS&P500をアウトパフォームする可能性があります。しかし、金利上昇局面では、金は利息を生み出さないため、投資妙味が薄れる傾向があり、S&P500にアンダーパフォームする可能性があります。

GOLDの配当金の分析

過去の配当金と増配率、その分析

バリック・ゴールド 配当金と増配率

優れている点
2017年以降、増配傾向にある

気になる点
金価格の変動に配当金が左右されやすい
2023年、2024年は減配となっている

GOLDは、2017年以降、増配傾向にありましたが、2023年、2024年は減配となっています。これは、金価格の変動に配当金が左右されやすいことを示しています。金価格が上昇すると、GOLDの収益が増加し、配当金を増やす余裕が生まれます。逆に、金価格が下落すると、収益が減少し、配当金を減らす必要が出てきます。

配当金利回りの推移

バリック・ゴールド 配当利回りの推移

優れている点
金価格の上昇局面では、配当利回りも上昇する傾向がある

気になる点
配当利回りは、市場平均を下回る水準で推移している

GOLDの配当利回りは、金価格と同様に、変動が大きいです。2016年には1%を下回る水準でしたが、2022年には3%を超える水準まで上昇しました。しかし、配当利回りは、市場平均を下回る水準で推移しています。

将来のYOC予想シミュレーション

バリック・ゴールド 将来のYOC予想シミュレーション
20242025202620272028202920302031203220332034
YOC1.83%1.85%1.88%1.90%1.93%1.96%1.98%2.01%2.04%2.07%2.09%

優れている点
現在の株価と配当金の傾向が続けば、10年後には2%を超えるYOCとなる可能性がある

気になる点
配当金の支払いや成長は保証されていない

現在の株価と配当金の傾向が続けば、10年後には2%を超えるYOCとなる可能性があります。例えば、100万円をGOLDに投資した場合、初年度の配当金は1.83万円になります。10年後には、配当金は2.09万円になる可能性があります。しかし、これはあくまで過去の成長率が継続した場合のシミュレーションであり、将来の配当金の支払いや成長を保証するものではないため注意が必要です。

金鉱株銘柄 GOLD・NEM・FNV・KGCの比較!

金鉱株銘柄比較チャート
銘柄名銘柄コード過去1年のパフォーマンス配当利回り特徴
バリック・ゴールドGOLD26.44%1.95%世界最大の金鉱会社の一つ。世界中に金・銅の鉱山を保有し、高い生産量を誇る。
ニューモントNEM33.86%1.91%北米・南米・オーストラリアに金鉱山を保有。銅、銀、亜鉛、鉛の生産も行う。
フランコ-ネバダFNV-12.18%1.16%金鉱山会社への投資ではなく、ロイヤリティとストリーミング契約に特化したビジネスモデル。比較的高い配当利回りと安定した収益が特徴。
キンロス・ゴールドKGC81.56%1.32%北米・南米・アフリカに金鉱山を保有。近年、生産量増加とコスト削減に成功し、業績が向上している。

優れている点
全体的に高配当である。
金価格の上昇による恩恵を受けやすい。
KGCは過去1年のパフォーマンスが特に優れている。

気になる点
金価格の変動リスクがある。
各社の事業内容や地域によるリスク分散の度合いを理解する必要がある。
FNVは過去1年のパフォーマンスが低迷している。

上記チャートとデータから、金鉱株銘柄のパフォーマンスは銘柄によって大きく異なることがわかります。過去1年間で最も高いパフォーマンスを上げたのはKGC(キンロス・ゴールド)で、81.56%の上昇となっています。一方で、FNV(フランコ-ネバダ)は-12.18%と下落しています。この違いは、各社の事業内容や保有する鉱山の地域、生産コストなどが影響していると考えられます。

配当利回りについては、GOLD(バリック・ゴールド)とNEM(ニューモント)が約1.9%と高く、FNV(フランコ-ネバダ)とKGC(キンロス・ゴールド)は約1.2%となっています。金鉱株は一般的に高配当銘柄として知られており、これらの銘柄も安定した配当収入を期待できる可能性があります。

投資を行う際は、各社の財務状況や将来の金価格の見通しなどを考慮し、自身のリスク許容度に合わせて銘柄を選ぶことが重要です。金鉱株は金価格と連動する傾向があるため、金価格が上昇する局面では大きな利益を得られる可能性がありますが、下落局面では損失を被るリスクもあります。

これらの銘柄は、金投資に興味があり、配当収入も期待したいと考えている投資家にとって、検討する価値のある選択肢と言えるでしょう。ただし、投資判断はあくまでも自己責任で行うようにしてください。

10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション

バリック・ゴールド 10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション
評価額(万円)配当額(万円)評価額+配当累計額(万円)配当再投資評価額(万円)
201561.10.861.961.9
201643.40.444.644.4
201791.80.793.794.6
201885.11.188.188.8
201973.30.777.077.2
2020103.51.7109.0110.7
2021137.84.4147.7151.8
2022103.83.3116.9117.6
202399.82.1115.0115.2
2024114.61.0130.8133.2

優れている点
10年間で評価額は約1.3倍に増加
配当金再投資により、さらにリターンを向上させることが可能

気になる点
金価格の変動により、評価額が大きく変動する

GOLDに10年前に100万円投資していた場合、評価額は130.8万円に増加しています。配当金再投資を行うことで、さらにリターンを向上させることが可能です。しかし、金価格の変動により、評価額が大きく変動していることがわかります。

リスクファクター分析

バリック・ゴールド リスクファクター分析
項目説明評価
ベータ0.47市場全体の動きに対する感応度市場平均よりも低いボラティリティ
シャープレシオ0.89リスク1単位あたりのリターン投資効率は比較的高い
トータルリターン(1年)29.59%過去1年間のリターンS&P500とほぼ同水準のリターン
最大ドローダウン-23.88%過去1年間で最も大きく下落した割合下落リスクは比較的小さい

優れている点
ベータが0.47と、市場平均よりもボラティリティが低い

気になる点
最大ドローダウンが-23.88%と、下落リスクは存在する

GOLDは、ベータが0.47と、市場平均よりもボラティリティが低い水準です。これは、GOLDが市場全体の動きに比べて、株価の変動が小さいことを示しています。しかし、最大ドローダウンが-23.88%と、下落リスクは存在します。金価格が大きく下落した場合、GOLDの株価も大きく下落する可能性があります。

投資戦略の提案

GOLDは、金価格と連動した値動きをするため、インフレヘッジポートフォリオの分散を目的とした投資に適しています。

金価格の上昇局面では、GOLDの株価も上昇する傾向があるため、積極的に投資することができます。
金価格の下落局面では、GOLDの株価も下落する傾向があるため、投資を控えるか、損切りを行う必要があります。
・GOLDは、配当利回りが市場平均を下回る水準であるため、配当金を重視する投資家にはあまり適していません。

まとめと投資判断のポイント

GOLDは、世界最大級の金鉱山会社であり、金価格と連動した値動きをする銘柄です。インフレヘッジやポートフォリオの分散を目的とした投資に適していますが、金価格の変動に大きく左右されるため、株価のボラティリティが高い点に注意が必要です。また、配当利回りは市場平均を下回る水準であるため、配当金を重視する投資家にはあまり適していません。

GOLDの投資判断で重要なポイントと評価
総合評価:

金価格との連動性
 →GOLDの株価は金価格と強い相関関係にあり、金価格の上昇局面では株価も上昇する傾向があります。金価格が上昇すると収益増加に伴い増配の可能性も高まります。
世界最大級の金鉱山会社
 →GOLDは世界中に金鉱山を保有しており、世界有数の金埋蔵量を誇ります。安定した生産体制と豊富な資源は、長期的な成長を支える基盤となります。
配当利回り
 →GOLDは配当金を支払っていますが、配当利回りは市場平均を下回る水準です。配当金を重視する投資家にとっては、物足りない可能性があります。
株価のボラティリティ
 →金価格の変動に大きく左右されるため、株価のボラティリティが高い点に注意が必要です。市場環境の変化によって、大きな損失を被る可能性もあります。
金価格の下落リスク
 →金価格が下落した場合、GOLDの株価も下落する可能性があります。金価格の下落要因となる経済状況や金融政策の変化には注意が必要です。

GOLDは、金価格の上昇による恩恵を受けやすい銘柄ですが、金価格の変動リスクも考慮する必要があります。インフレヘッジやポートフォリオの分散を目的とした投資として有効ですが、投資判断を行う際には、金価格の動向やGOLDの業績、財務状況などを総合的に判断することが重要です。この記事が、GOLDへの投資を検討する際の一助となれば幸いです。

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