【BP】配当金生活はできる?配当シミュレーションとリスク・リターン分析で将来性を解説!(BP p.l.c. ADR)

【BP】 BP ADR 配当金生活はできる? 配当/リスク/リターン分析 将来性を徹底解説!
ねこ

エネルギー関連事業を展開するBP。高い配当利回りは、多くの投資家にとって魅力的に映るのではないでしょうか?
しかし、2020年には大幅な減配、株価も大きく下落しており、リスクも気になるところです。

この記事では、BPの株価・配当金の推移からリスクファクターまで詳しく分析し、投資判断のポイントを分かりやすく解説していきます。この記事を読むことで、BPへの投資を検討する際に必要な知識を手に入れ、より的確な判断を下せるようになるでしょう。

さらに、エネルギー業界の将来展望や、高配当投資に潜む落とし穴についても理解を深めることができます。自分自身の投資戦略にBPが合致するのか、しっかりと見極めていきましょう。

目次

BPとは?

銘柄の基本情報概要

項目BP
銘柄名BP p.l.c.
銘柄コードBP
配当利回り6.22%
配当頻度年4回
業界石油・ガス統合
セクターエネルギー
創業年1909年
CEOMurray Auchincloss
特徴高配当

BP(BP P.L.C)は、イギリスに本社を置く多国籍エネルギー企業です。石油と天然ガスの探鉱・生産から精製・販売、さらに近年では太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー事業にも力を入れています。世界70カ国以上で事業を展開しており、エネルギー業界の巨大企業として知られています。

過去10年の株価チャートと分析

BPの過去10年の株価チャート

優れている点
2018年から2019年にかけて株価は上昇傾向
2023年には一時的に40ドルを超える場面も

気になる点
2020年には大きく下落

BPの株価は、過去10年間で大きな変動を見せています。2018年から2019年にかけては上昇傾向にありましたが、2020年は大きく下落しました。特に2020年には、新型コロナウイルスの影響で原油需要が落ち込んだことを受け、BPの株価も大きく下落しました。その後、回復しているものの、エネルギー需要の影響を大きく受ける傾向がある点は認識しておく必要があります。

S&P500過去1年分チャートとの比較と分析

BPとS&P500の過去1年間のチャート比較

優れている点
4月から5月にかけてはS&P500と同様に上昇

気になる点
2024年全体で見ると、S&P500に対して大きく下落している
特に9月以降の下落幅が大きく、市場平均を大きくアンダーパフォーム

過去1年間の株価パフォーマンスをS&P500と比較すると、BPは市場平均を大きくアンダーパフォームしています。4月から5月にかけてはS&P500と同様に上昇しましたが、それ以外の期間では下落傾向が顕著です。特に9月以降は下落幅が拡大しており、投資家にとっては注意が必要な状況と言えるでしょう。

BPで配当金生活はできる?配当金の分析

BPの過去の配当金と増配率、その分析

BPの過去の配当金と増配率

優れている点
2018年から2019年にかけては増配を継続
2022年以降も増配傾向

気になる点
2020年と2021年には大幅な減配を実施
減配リスクが比較的高いため、安定した配当収入を求める投資家には不向き

BPは、過去10年間で増配と減配を繰り返しています。2018年から2019年にかけては増配を続けていましたが、2020年には新型コロナウイルスの影響を受け、大幅な減配を実施しました。2021年も減配が続き、配当金の安定性には疑問符が付きます。2022年以降は増配傾向にありますが、今後の業績やエネルギー市場の動向によっては、再び減配に転じる可能性も否定できません。

BPの配当金利回りの推移

BPの配当金利回りの推移

優れている点
2020年以降、配当利回りは高水準で推移

気になる点
高配当利回りは、株価下落の影響も大きい
配当利回りだけに注目せず、減配リスクも考慮する必要がある

BPの配当利回りは、2020年以降、高水準で推移しています。これは、株価が下落した一方で、配当金の減配幅が比較的小さかったためです。しかし、高配当利回りは必ずしも魅力的とは言えません。株価が下落しているということは、企業の業績や将来性に対する不安が反映されている可能性があるからです。配当利回りだけに注目するのではなく、減配リスクも考慮した上で投資判断を行うことが重要です。

過去BPに投資していた場合のYOCシミュレーション

BPの過去のYOCシミュレーション
BP
20144.78%
20155.83%
20164.88%
20174.34%
20184.81%
20194.83%
20208.88%
20216.84%
20225.22%
20235.15%
20246.22%

優れている点
2020年以降に投資していた場合は、高いYOCを実現

気になる点
株価下落の影響で、YOCは変動しやすい
過去のYOCが高いからといって、将来も同じ水準が維持されるとは限らない

YOC(Yield on Cost)とは、投資元本に対する配当利回りのことです。過去にBPに投資していた場合、2020年以降に投資していれば高いYOCを実現できていました。例えば、2020年に100万円投資していた場合、2024年のYOCは8.88%となり、年間約8.88万円の配当金を受け取ることができます。しかし、これはあくまで過去のデータであり、将来も同じ水準のYOCが維持されるとは限りません。株価の変動によってYOCは大きく変わる可能性があるため、注意が必要です。

BPの将来のYOC予想シミュレーション

BPの将来のYOC予想シミュレーション
BP
20246.22%
20256.02%
20265.83%
20275.65%
20285.47%
20295.30%
20305.13%
20314.97%
20324.81%
20334.66%
20344.51%

優れている点
現在の株価と配当利回りが維持されれば、10年後でも4.51%のYOC

気になる点
株価が下落した場合、YOCはさらに低下する可能性
これはあくまでシミュレーションであり、将来の保証ではない

過去10年の株価成長率をもとに将来のYOC予想シミュレーションを行ってみると、現在の株価と配当利回りが維持された場合、100万円投資すると初年度の配当金は約6.22万円となり、10年後にはYOCは約4.51%まで低下すると予想されます。しかし、これはあくまで過去の成長率が継続した場合のシミュレーションであり、将来の配当金の支払いや成長を保証するものではないため注意が必要です。

BPで配当金生活をするには?BPの配当金受取シミュレーション

配当金生活をするには?配当金による不労所得でFIREはできる?
毎月の配当受取目標と必要な投資額のシミュレーション ※日次更新
(毎月10万円配当を受け取るために必要な投資額)

銘柄 株価 配当利回り 月間配当目標 必要投資額 必要投資額
(課税考慮)
必要株数
BP $29.45
(¥4,384)
6.19%¥10,000 ¥1,939,201 ¥2,703,982 617株
¥30,000 ¥5,817,603 ¥8,111,945 1,851株
¥50,000 ¥9,696,005 ¥13,519,909 3,084株
¥100,000 ¥19,392,011 ¥27,039,817 6,168株

為替レート: 148.88円/ドル

過去に投資していた場合の累積トータルリターン

BPの過去に投資していた場合の累積トータルリターン
期間リターン
1年-14.0%
3年31.3%
5年2.8%
7年8.0%
10年30.7%

優れている点
長期投資ではプラスのリターン

気になる点
短期的な下落リスク
リターンは市場平均を下回る

過去にBPに投資していた場合、10年間で30.7%のリターンを得ることができました。しかし、短期的なパフォーマンスは不安定で、1年間では-14.0%のリターンとなっています。

過去に投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターン

BPの過去に投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターン
期間リターン
1年-14.0%
3年9.5%
5年0.5%
7年1.1%
10年2.7%

優れている点
長期投資では年率2.7%のリターン

気になる点
年率リターンは市場平均を下回る
リスク調整後のリターンは低い

過去にBPに投資していた場合、10年間の年率リターンは2.7%でした。しかし、これは市場平均を下回っており、リターンは低いと言えます。

10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション

BPの10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション
評価額(万円)配当額(万円)評価額+配当累計額(万円)配当再投資評価額(万円)
201582.06.388.389.7
201698.16.3110.6113.0
2017110.36.2129.1133.4
201899.56.3124.6128.9
201999.06.5130.6136.7
202053.84.990.486.8
202169.93.4109.8116.9
202291.63.6135.1157.9
202392.94.4140.7167.4
202476.94.8129.5149.0

優れている点
配当金による収入増加

気になる点
株価の変動幅が大きい
元本割れのリスク

10年前にBPに100万円投資していた場合、2024年時点での評価額は76.9万円となり、元本割れとなっています。評価額は大きく変動しており、2020年には53.8万円まで下落しています。ただし、配当金を含めた累計額は129.5万円となっており、配当金による収入増加効果は確認できます。

リスクファクター分析

BPのリスクファクター分析
項目説明評価
ベータ0.51市場全体の動きに対する感応度市場平均より変動が小さい
52週ボラティリティ20.91%過去1年間の価格変動の大きさ比較的大きい
シャープレシオ-0.49リスクあたりのリターン低い
トータルリターン(1年)-14.0%過去1年間のトータルリターンマイナス
最大ドローダウン-60.44%過去最大の値下がり幅大きい
PER6.98株価収益率割安
PBR1.51株価純資産倍率割安
BPS51株あたりの純資産-
ROE21.68%自己資本利益率高い

優れている点
ベータが低く、市場平均より変動が小さい
PER、PBRが低く、割安
ROEが高く、収益性が高い

気になる点
52週ボラティリティが大きく、価格変動が大きい
シャープレシオが低く、リスクあたりのリターンが低い
最大ドローダウンが大きく、下落リスクが高い

BPは、ベータが低く、市場平均より変動が小さいという特徴があります。また、PER、PBRが低く、割安と判断できます。ROEも高く、収益性が高い点は魅力的です。しかし、52週ボラティリティが大きく、価格変動が大きい点はリスクです。シャープレシオも低く、リスクあたりのリターンは低いと言えます。最大ドローダウンも大きく、下落リスクが高い点には注意が必要です。

投資戦略の提案

BPへの投資は、高配当を期待できる一方、エネルギー業界の動向や企業の業績に左右される可能性があります。

  • 長期投資: BPは、高配当を目的とした長期投資に適しています。エネルギー需要は今後も増加が見込まれるため、長期的な視点で投資することで、安定した配当収入を得ることが期待できます。
  • ポートフォリオの一部: BPをポートフォリオの一部として保有することで、リスク分散効果を期待できます。ただし、エネルギーセクターは景気の影響を受けやすいため、ポートフォリオ全体における比率は慎重に検討する必要があります。
  • 業績と業界動向: 投資する際には、BPの業績やエネルギー業界全体の動向を注視することが重要です。原油価格や再生可能エネルギーへの移行など、様々な要因がBPの業績に影響を与える可能性があります。

まとめ:BPへの投資判断のポイント

BPは、高配当利回りが魅力のエネルギー企業です。しかし、株価の変動幅が大きく、減配リスクも存在するため、投資判断には注意が必要です。長期投資の視点で、業績や業界動向を注視しながら、ポートフォリオの一部として保有することを検討するのが良いでしょう。また、ESG投資の観点からも注目されていますが、再生可能エネルギー事業への移行が順調に進むかどうかも重要なポイントとなります。

BPの投資判断で重要なポイントと評価
総合評価:

高配当利回り
 →6.22%と高水準で、インカムゲインを狙う投資家には魅力的です。
エネルギー需要の増加
 →世界的な人口増加や経済発展に伴い、エネルギー需要は今後も増加が見込まれます。
再生可能エネルギーへの投資
 →BPは再生可能エネルギー事業に積極的に投資しており、将来的な成長が期待されます。
株価の変動リスク
 →原油価格や世界経済の動向に左右されやすく、株価の変動幅が大きいです。
減配リスク
 →過去に大幅な減配を実施しており、今後も業績悪化による減配リスクは存在します。
ESG投資の観点
 →環境問題への取り組みは評価されていますが、石油・ガス事業からの脱却は容易ではありません。

BPは、高配当利回りという大きな魅力を持つ一方で、株価の変動リスクや減配リスクも無視できない銘柄です。投資判断をする際は、これらのリスクとリターンを比較検討し、自身の投資スタイルやリスク許容度に合致しているかを慎重に見極める必要があります。エネルギー業界の将来性や再生可能エネルギーへの移行、世界経済の動向といった外部環境もBPの業績に大きく影響するため、継続的な情報収集も欠かせません。より深い分析や個別銘柄の選定には、専門家の意見を参考にしたり、複数の情報源から多角的に検討することも有効です。この記事が、皆様の投資判断の一助となれば幸いです。

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