【ARCC】10年で資産約3倍!?高配当BDC エイリス・キャピタルとは?

【ARCC】 エイリス・キャピタル 10年で資産3倍!? 高配当BDCの魅力と 将来性を徹底解説!
ねこ

米国最大の事業開発会社(BDC)であるARCC(エイリス・キャピタル)をご存知ですか?
「高配当」という魅力的な響きに惹かれつつも、どこか不安を感じている方もいるのではないでしょうか?ARCCに過去投資していた場合、なんと10年間で資産を3倍以上に増やした実績を持つ魅力的な企業です。
国内の証券会社では数年前に取り扱いが停止されており、現在は新規購入が難しい銘柄でもあります。

この記事では、ARCCの特徴やリスク、そして将来性について詳しく解説していきます。10年前にARCCに投資していたら、資産はどうなっていたのか?配当金生活は実現可能なのか?といった疑問にもお答えします。

この記事を読み終える頃には、ARCCへの投資判断に必要な知識が身につき、あなた自身の投資戦略に役立つことでしょう。

目次

ARCCとは?

銘柄の基本情報概要

項目ARCC
銘柄名エイリス・キャピタル
銘柄コードARCC
配当利回り8.67%
配当頻度年4回
業種資産運用
セクター金融サービス
創業年2004年
CEORobert Kipp DeVeer III
特徴高配当

エイリス・キャピタル(Ares Capital Corporation)は、米国最大の事業開発会社(BDC)です。中堅企業への融資を専門としており、NASDAQに上場しています。高配当利回りが魅力ですが、その投資にはリスクも伴います。

過去10年の株価チャートと分析

ARCC 過去10年株価チャート

優れている点
2015年以降、長期的には緩やかな上昇トレンドを示している
2020年のコロナショックからの回復が早い

気になる点
株価は上下に変動する傾向があり、安定性に欠ける
2020年には大きな下落を経験している

ARCCの株価は過去10年間で、長期的には緩やかな上昇トレンドを示しています。2015年から2019年までは比較的安定した推移でしたが、2020年のコロナショックでは一時的に下落しました。しかし、その後は急速に回復し、2021年には過去最高値を更新しました。2022年には、金利上昇や景気後退懸念の影響を受け、株価は大きく下落しましたが、2023年以降は再び上昇傾向にあります。

S&P500過去1年分チャートとの比較と分析

ARCC S&P500過去1年分チャートとの比較

優れている点
S&P500と比較して、株価下落時の変動率は低い傾向

気になる点
S&P500と比較して、株価のボラティリティが低い
S&P500のパフォーマンスを下回っている

過去1年間のARCCの株価パフォーマンスは、S&P500と比較して不安定です。1年を通して全体的にS&P500をアンダーパフォームしています。

ARCCで配当金生活はできる?配当金の分析

ARCCの過去の配当金と増配率、その分析

ARCC 過去の配当金と増配率

優れている点
高水準の配当金を維持している
2019年、2022年には増配を実施

気になる点
増配率の安定性に欠ける

ARCCは、高水準の配当金を投資家に提供することを目指しています。2015年から2023年にかけては、1株あたり1.5ドル以上の配当金を毎年支払ってきました。しかし、配当金の額は年によって変動しており増配率も安定していません。
※2024年分は9月迄の配当金が反映しています。

ARCCの配当金利回りの推移

ARCC 配当金利回りの推移

優れている点
市場平均を大きく上回る配当利回り

気になる点
配当利回りが変動しやすい

ARCCの配当利回りは、一貫して市場平均を上回っています。これは、ARCCが高配当利回り銘柄として投資家に人気がある理由の一つです。

過去ARCCに投資していた場合のYOCシミュレーション

ARCC 過去に投資していた場合のYOCシミュレーション
YOC
201412.3%
201513.47%
201611.64%
201712.21%
201812.32%
201910.29%
202011.37%
20219.06%
202210.4%
20239.59%
20248.67%

優れている点
過去に投資していた場合、高いYOCを実現していた

気になる点
YOCは年によって変動する

YOC(Yield on Cost)とは、投資元本に対する配当利回りのことです。過去にARCCに投資していた場合、多くの場合で高いYOCを実現できていました。例えば、2014年にARCCに100万円投資していた場合、2024年のYOCは12.3%となり、年間約12万円の配当金を受け取ることができます。過去投資していた場合は長期投資をすることで株価上昇の恩恵を受け、YOCが上昇していた事がわかります。

ARCCの将来のYOC予想シミュレーション

ARCC 将来のYOC予想シミュレーション
YOC
20248.67%
20258.95%
20269.25%
20279.55%
20289.86%
202910.19%
203010.52%
203110.86%
203211.22%
203311.59%
203411.97%

優れている点
株価が上昇すればYOCも上昇する

気になる点
-

過去10年の株価成長率をもとに将来のYOC予想シミュレーションを行ってみると、現在の株価と配当利回りが維持された場合、100万円投資すると初年度の配当金は約8.67万円となり、10年後にはYOCは約11.97%まで上昇すると予想されます。しかし、これはあくまで過去の成長率が継続した場合のシミュレーションであり、将来の配当金の支払いや成長を保証するものではないため注意が必要です。

ARCCで配当金生活をするには?ARCCの配当金受取シミュレーション

配当金生活をするには?配当金による不労所得でFIREはできる?
毎月の配当受取目標と必要な投資額のシミュレーション ※日次更新
(毎月10万円配当を受け取るために必要な投資額)

銘柄 株価 配当利回り 月間配当目標 必要投資額 必要投資額
(課税考慮)
必要株数
ARCC $22.18
(¥3,302)
8.66%¥10,000 ¥1,386,250 ¥1,932,958 586株
¥30,000 ¥4,158,750 ¥5,798,875 1,757株
¥50,000 ¥6,931,250 ¥9,664,791 2,927株
¥100,000 ¥13,862,500 ¥19,329,582 5,854株

為替レート: 148.88円/ドル

ARCCへ過去に投資していた場合の累積トータルリターン

ARCCへ過去に投資していた場合の累積トータルリターン
期間リターン
1年22.2%
3年45.2%
5年91.3%
7年165.9%
10年259.9%

優れている点
長期投資で高いリターンを獲得できる可能性がある

気になる点
短期的な価格変動リスクがある

ARCCに過去に投資していた場合の累積トータルリターンは、長期投資になるほど高くなる傾向があります。特に、10年前から投資していた場合は、約2.6倍のリターンを獲得できています。これは、ARCCが積極的に投資を行い、高い成長を続けているためと考えられます。しかし、ARCCは株価の変動幅が大きいため、短期的な投資では損失を被る可能性もあります。

ARCCへ過去に投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターン

ARCCへ過去に投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターン
期間リターン
1年22.2%
3年13.2%
5年13.9%
7年15.0%
10年13.7%

優れている点
長期投資で高い年率リターンを獲得できる可能性がある

気になる点
年率リターンは年によって変動する

ARCCに過去に投資していた場合の年率トータルリターン(CAGR)は、長期投資になるほど安定する傾向があります。10年間のCAGRは13.7%と、市場平均を上回る水準です。これは、ARCCが安定した収益を上げていることを示しています。しかし、年率リターンは年によって変動するため、短期的な投資では期待通りのリターンが得られない可能性もあります。

ARCCへ10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション

ARCCへ10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション
評価額(万円)配当額(万円)評価額+配当累計額(万円)配当再投資評価額(万円)
201591.310.1101.3102.3
2016105.69.7125.4127.8
2017100.79.7130.2134.2
201899.89.9139.2146.3
2019119.510.8169.6188.3
2020108.210.2168.6188.3
2021135.710.4206.5250.7
2022118.312.0201.1243.9
2023128.312.3223.4287.9
2024141.99.2246.2337.1

優れている点
10年間で元本が3倍以上に成長
配当金も毎年受け取ることができている

気になる点
評価額は年によって大きく変動している

ARCCに10年前に100万円投資していた場合、2024年には評価額が約141.9万円、配当金の累計額が約104.3万円となり、評価額と配当金の合計は約246.2万円になります。さらに、配当金を再投資していた場合は、約337.1万円まで増加しています。このように、ARCCへの長期投資は、大きな資産形成につながる可能性があります。しかし、ARCCの株価は変動が大きいため、投資期間によっては損失が出る可能性もあることに注意が必要です。

ARCCのリスクファクター分析

ARCCのリスクファクター分析
項目説明評価
ベータ1.05市場全体の動きに対する感応度市場平均よりわずかに変動が大きい
52週ボラティリティ11.44%過去1年間の価格変動の大きさ比較的高い
シャープレシオ2.39リスクあたりのリターン高い
トータルリターン(1年)3459.03%過去1年間のトータルリターン非常に高い
最大ドローダウン-56.79%過去最大の値下がり幅非常に大きい
PER7.29株価収益率割安
PBR0.99株価純資産倍率割安
BPS201株あたり純資産-
ROE13.59%自己資本利益率高い

優れている点
シャープレシオ、ROEが高い
PER、PBRが割安

気になる点
ベータ、52週ボラティリティ、最大ドローダウンが大きい

ARCCは、高いリターンを期待できる一方で、リスクも高い銘柄です。ベータが1.05と市場平均よりわずかに高く、52週ボラティリティも11.44%と比較的高いため、株価の変動幅が大きいことがわかります。また、最大ドローダウンは-56.79%と非常に大きく、大きな下落リスクを抱えています。しかし、シャープレシオは2.39と高く、リスクあたりのリターンは良好です。また、PERとPBRはともに割安水準であり、ROEも13.59%と高いため、収益性が高いことがわかります。

ARCCへの投資戦略の提案

ARCCへの投資は、高配当高いリターンを期待できる一方で、高リスクであることを理解しておく必要があります。

長期投資: ARCCは、長期的な成長ポテンシャルを秘めています。そのため、少なくとも5年以上の中長期的な視点で投資することが重要です。
分散投資: ARCCは、株式や債券とは異なる性質を持つため、ポートフォリオの一部として保有することで、リスク分散効果が期待できます。
積立投資: 毎月一定額を積み立てることで、リスクを分散しながら、長期的に安定したリターンを目指せます。
配当再投資: 配当金を再投資することで、複利効果によって資産をより効率的に増やすことができます。
リスク許容度: ARCCは、株価の変動幅が大きいため、リスク許容度の高い投資家に向いています。

ARCCへの投資を検討する際は、自身の投資目標やリスク許容度を考慮し、適切な投資戦略を立てることが重要です。

まとめ:ARCCへの投資判断のポイント

ARCCは、高配当と高いリターンを期待できる魅力的な投資先ですが、同時に高リスクであることも事実です。投資判断のポイントとしては、以下の点が挙げられます。

高配当利回り: ARCCは、8%を超える高い配当利回りを誇ります。
高い成長性: ARCCは、中堅企業への融資を通じて高い成長を続けています。
高いリスク: ARCCは、株価の変動幅が大きく、下落リスクも高いです。
長期投資: ARCCは、長期的な視点で投資することが重要です。
分散投資: ARCCは、ポートフォリオの一部として保有することで、リスク分散効果が期待できます。

ARCCへの投資を検討する際は、これらのポイントを踏まえ、自身の投資目標やリスク許容度と照らし合わせて判断することが重要です。

ARCCの投資判断で重要なポイントと評価
総合評価:

高配当利回り
 →ARCCは8%を超える高い配当利回りを誇り、魅力的な投資先となっています。
高い成長性
 →中堅企業への融資を通じて高い成長を続けており、今後の業績拡大にも期待が持てます。
高いリスク
 →株価の変動幅が大きく、下落リスクも高いため、注意が必要です。
長期投資との相性
 →長期的な視点で投資することで、高いリターンと安定的な配当収入を得られる可能性があります。
分散投資との相性
 →ポートフォリオの一部として保有することで、リスク分散効果を高めることができます。
金利上昇リスク
 →金利上昇はARCCの資金調達コスト増加に繋がり、収益を圧迫する可能性があります。
景気敏感性
 →中堅企業への融資が中心のため、景気の影響を受けやすい点に留意が必要です。

この記事では、ARCCの魅力である高配当と高い成長性、そしてリスク要因である株価変動と金利上昇リスクについて解説しました。ARCCへの投資は、長期的な視点と分散投資を心がけ、リスク許容度を考慮しながら行うことが重要です。投資判断はあくまでも自己責任となりますが、この記事があなたの投資戦略の一助となれば幸いです。より深くARCCについて理解するために、他の情報源も参考にしながら、ご自身の投資目標に合った最適な投資判断を行ってください。

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