みなさん、高配当ETFに興味はありますか?「配当金で安定した収入を得たいけど、リスクも気になる…」そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回は8%超という高い配当利回りである東証版XYLD、「グローバルX S&P500・カバード・コール ETF(2868)」について解説していきます。
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFの仕組みや特徴、過去のパフォーマンス、リスクなどを徹底的に分析していきます。さらに、100万円を投資した場合のシミュレーションや、類似ETFとの比較も行い、このETFがあなたの投資戦略に合っているかどうかを判断する材料を提供します。
「高配当ETFに興味はあるけど、どれを選べばいいか分からない…」という方は必見です!さあ、一緒にグローバルX S&P500・カバード・コール ETFの魅力とリスクを探求し、あなたの資産形成に役立てましょう!
グローバルX S&P500・カバード・コール ETF(2868)とは?
銘柄の基本情報概要
項目 | 内容 |
---|---|
銘柄名 | グローバルX S&P500・カバード・コール ETF |
銘柄コード | 2868 |
運用会社 | Global X Japan |
配当金利回り | 8.32%(2024年) |
設定日 | 2022年11月8日 |
運用資産額 | 24.79億円 |
経費率 | 0.64% |
特徴 | カバードコール戦略 |
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFは、Global X Japanが運用するETFです。このETFは、S&P500指数を対象としたカバードコール戦略を採用しており、オプションプレミアムの獲得によるインカムゲインと、値上がり益の両方を狙うことができます。設定日は2022年11月8日と、比較的新しいETFです。運用資産額は24.79億円、経費率は0.64%となっています。カバードコール戦略とは、現物株を保有しながらコールオプションを売却する戦略で、オプション料を受け取れる一方、株価上昇時の利益が限定される特徴があります。
過去2年の株価チャートと分析
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFの株価は、過去2年間で緩やかな上昇トレンドを示しています。
- 2023年1月4日:897.00円
- 2024年1月4日:973.00円
2023年初頭から緩やかに上昇し、2024年1月には973円まで上昇しました。しかし、カバードコール戦略の特性上、株価上昇時の利益は限定的です。また、2023年後半以降は株価の変動が大きくなっており、市場のボラティリティの影響を受けやすいことがわかります。
N225過去1年分チャートとの比較と分析
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFとN225の過去1年間のパフォーマンスを比較すると、グローバルX S&P500・カバード・コール ETFはN225を下回っています。
- グローバルX S&P500・カバード・コール ETF:12.12%の上昇
- N225:21.67%の上昇
特に、2024年2月以降、N225が大きく上昇する局面で、グローバルX S&P500・カバード・コール ETFはパフォーマンスが劣っています。これは、カバードコール戦略が、株価上昇局面では利益が限定されるためです。一方、下落局面では、グローバルX S&P500・カバード・コール ETFはN225と比較して下げ幅が小さく、相対的に安定したパフォーマンスを示しています。
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFで配当金生活はできる?配当金の分析
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFの過去の配当金と増配率、その分析
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFは、設定から日が浅いため、長期的な配当実績はまだ不明です。しかし、2024年の分配金は92円と、前年の81円から13.6%増加しています。カバードコール戦略によるオプションプレミアム収入が、分配金の増加に寄与していると考えられます。
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFの配当金利回りの推移
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFの配当金利回りは、設定以降8%を超える高い水準を維持しています。
過去グローバルX S&P500・カバード・コール ETFに投資していた場合のYOCシミュレーション
年 | グローバルX S&P500・カバード・コール ETF |
---|---|
2022年 | 10.23% |
2023年 | 9.51% |
2024年 | 8.32% |
YOC(Yield on Cost)とは、投資元本に対する配当利回りのことです。過去にグローバルX S&P500・カバード・コール ETFに投資していた場合、高いYOCを享受できています。例えば、2022年12月に投資していた場合、2024年のYOCは10.23%となります。これは、株価上昇の恩恵を受けつつ、高い配当金を受け取れていることを意味します。しかし、今後も高いYOCを維持できるかは、将来の株価や配当金の動向に左右されるため、注意が必要です。
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFの将来のYOC予想シミュレーション
年 | グローバルX S&P500・カバード・コール ETF |
---|---|
2024年 | 8.32% |
2025年 | 8.73% |
2026年 | 9.15% |
2027年 | 9.60% |
2028年 | 10.07% |
2029年 | 10.56% |
2030年 | 11.08% |
2031年 | 11.62% |
2032年 | 12.19% |
2033年 | 12.78% |
2034年 | 13.41% |
過去の株価成長率と現在の配当利回りが維持された場合、グローバルX S&P500・カバード・コール ETFの将来のYOCは上昇する可能性があります。例えば、現在100万円投資すると、初年度の配当金は約8.32万円となり、10年後にはYOCは約13.41%まで上昇すると予想されます。しかし、これはあくまで過去の成長率が継続した場合のシミュレーションであり、将来の配当金の支払いや成長を保証するものではないため注意が必要です。
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFで配当金生活をするには?グローバルX S&P500・カバード・コール ETFの配当金受取シミュレーション
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毎月の配当受取目標と必要な投資額のシミュレーション
(毎月10万円配当を受け取るために必要な投資額)
銘柄 | 株価 | 配当利回り | 月間配当目標 | 必要投資額 | 必要投資額 (課税考慮) |
必要株数 |
---|---|---|---|---|---|---|
2868.T | ¥1,119 | 8.22% | ¥10,000 | ¥1,459,565 | ¥1,831,669 | 1,637株 |
¥30,000 | ¥4,378,696 | ¥5,495,006 | 4,911株 | |||
¥50,000 | ¥7,297,826 | ¥9,158,344 | 8,185株 | |||
¥100,000 | ¥14,595,652 | ¥18,316,687 | 16,369株 |
2868とXYLDを比較
項目 | 2868(グローバルX S&P500 カバード・コール ETF) | XYLD |
---|---|---|
ティッカー | 2868 | XYLD |
市場 | 東京証券取引所 | ニューヨーク証券取引所 Arca |
通貨 | 日本円 (JPY) | 米ドル (USD) |
過去1年のパフォーマンス | +12.12% | +7.98% |
配当利回り | 約9.76% | 約10.51% |
経費率 | 0.64% | 0.60% |
資産総額 | 約25億円 | 約30億ドル |
設定日 | 2022年11月8日 | 2013年6月24日 |
特徴 | 日本版カバードコールETF、S&P500指数が対象、円建てで投資可能 | 米国版カバードコールETF、S&P500指数が対象、ドル建てで投資可能 |
取引面
- 2868は東証で円建て取引
- XYLDは米国市場でドル建て取引、為替手数料が発生
分配金と税金
- 2868は二重課税調整が内部処理される
- XYLDは手取り率71.8%で、外国税額を控除するには確定申告が必要
選ぶポイント
2868を選ぶ場合
- 円建て取引を希望する投資家
- 確定申告の手間を避けたい方
- NISA口座での運用を考えている方
XYLDを選ぶ場合
- すでに米国口座での取引に慣れている方
- 大きな取引を行う投資家
- 運用実績を重視する方
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFへ過去に投資していた場合の累積トータルリターン
年 | グローバルX S&P500・カバード・コール ETF |
---|---|
1年 | 23.2% |
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFは、直近1年で安定したプラスのリターンを維持しています。ただし、設定から日が浅いため、長期的なパフォーマンスは時間をかけて見守る必要があります。
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFへ2年前に100万円投資していた場合のシミュレーション
銘柄 | 年 | 評価額(万円) | 配当額(万円) | 評価額+配当累計額(万円) | 配当再投資評価額(万円) |
---|---|---|---|---|---|
2868 | 2023年 | 107.6 | 9.0 | 116.6 | 115.9 |
2024年 | 123.0 | 10.2 | 142.3 | 142.3 |
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFへ2年前に100万円投資していた場合、2024年には評価額が123.0万円となり、2年間で23.0万円の利益を得ています。また、配当金も2年間で合計19.2万円受け取れており、評価額と配当金を合わせると、42.3万円の利益となっています。これは、カバードコール戦略によるオプションプレミアム収入と、S&P500指数の上昇による株価上昇の恩恵を受けた結果です。一方、株価上昇局面では、S&P500指数に連動するETFに劣後する可能性がある点には注意が必要です。
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFのリスクファクター分析
項目 | 値 | 説明 | 評価 |
---|---|---|---|
52週ボラティリティ | 16.81% | 過去1年間の価格変動の大きさ | やや高い |
シャープレシオ | 1.11 | リスクあたりのリターン | 比較的良好 |
トータルリターン(1年) | 22.42% | 過去1年間のトータルリターン | 高い |
最大ドローダウン | -16.70% | 過去最大の値下がり幅 | やや大きい |
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFは、過去1年間の価格変動の大きさを示す52週ボラティリティが16.81%と、やや高い価格変動リスクがあります。一方、リスクあたりのリターンを示すシャープレシオは1.11と、リスクに対して比較的良好なリターンを獲得しています。また、過去1年間のトータルリターンは22.42%と高く、高いリターンが期待できることがわかります。しかし、過去最大の値下がり幅を示す最大ドローダウンは-16.70%と、一定の下落リスクがあることには注意が必要です。
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFへの投資戦略の提案
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFは、高い配当利回りと、S&P500指数の値上がり益の一部を享受できる点が魅力です。以下のような投資戦略が考えられます。
- 長期的な視点での投資:高い配当利回りを目的とした長期投資に適しています。
- ポートフォリオの一部としての保有:S&P500指数に連動するETFや、他の高配当ETFと組み合わせることで、リスク分散効果が期待できます。
- 定期的な積立投資:毎月一定額を積み立てることで、時間分散効果によるリスク軽減が期待できます。
- 市場のボラティリティが高い局面での投資:カバードコール戦略は、ボラティリティが高い局面で、オプションプレミアム収入が増加するため、効果を発揮しやすいです。
一方、株価上昇局面では、S&P500指数に連動するETFにパフォーマンスが劣後する可能性があるため、市場環境を見極めた投資判断が必要です。
まとめ:グローバルX S&P500・カバード・コール ETFへの投資判断のポイント
グローバルX S&P500・カバード・コール ETFは、S&P500指数を対象としたカバードコール戦略を採用し、高い配当利回りと、限定的ながらも値上がり益を狙える点が特徴です。過去のパフォーマンスは良好で、特に配当利回りは8%を超える高い水準を維持しています。一方、株価上昇局面では利益が限定される点や、設定から日が浅く長期的な運用実績が不明な点には注意が必要です。投資判断のポイントは、高い配当利回りを重視するか、株価上昇局面でのパフォーマンスを重視するかによって異なります。安定したインカムゲインを求める投資家には魅力的な選択肢ですが、キャピタルゲインを重視する投資家には、S&P500指数に連動するETFの方が適している可能性があります。
2868の投資判断で重要なポイント
総合評価:
高い配当利回り
→2024年の配当利回りは8.32%と、他のETFと比較しても非常に高い水準です。安定したインカムゲインを求める投資家にとって魅力的です。
カバードコール戦略によるオプションプレミアム収入
→S&P500指数の現物株を保有しながらコールオプションを売却することで、オプション料を受け取ることができます。これにより、株価が下落した場合でも、ある程度の収益を確保することができます。
過去のパフォーマンス
→過去1年間のトータルリターンは22.42%と、高いパフォーマンスを示しています。また、設定来の年率リターンも14.57%と、中長期的に見ても良好なパフォーマンスを示しています。
株価上昇時の利益限定
→カバードコール戦略の特性上、株価が大きく上昇した場合には、利益が限定されます。そのため、S&P500指数に連動するETFと比較して、パフォーマンスが劣後する可能性があります。
設定からの期間が短い
→設定日が2022年11月8日と、比較的新しいETFであるため、長期的な運用実績が不明です。今後の運用実績を注視する必要があります。
ボラティリティの高さ
→52週ボラティリティが16.81%と、やや高い価格変動リスクがあります。また、最大ドローダウンが-16.70%と、一定の下落リスクがあることには注意が必要です。
経費率
→経費率が0.64%と、XYLDやQYLDと並んで高い水準にあります。
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