【1605】INPEX:高配当&成長!リスク・リターン・配当シミュレーション分析で徹底分析!

【1605】INPEX 高配当&成長! 配当/リスク/リターン分析 将来性を徹底解説!
ねこ

今回は、日本を代表するエネルギー企業、INPEX(1605)の投資判断について深掘りしていきます。

この記事では、INPEXの事業内容から財務状況、株価動向、配当分析、さらにはリスク評価まで、シミュレーション結果を元にしデータとグラフで投資判断に必要な情報を徹底的に解説します。さらに、過去のパフォーマンスや将来予測、競合他社との比較など、多角的な視点からINPEXの真価に迫ります。

目次

INPEXとは?

銘柄の基本情報概要

項目内容
銘柄名INPEX
銘柄コード1605
配当金利回り約4%
配当金頻度年2回
業界石油・ガス探査・生産
セクターエネルギー
創業年2006年
CEO上田隆之氏
特徴石油・ガス会社

INPEXは、日本を代表する石油・ガス開発会社です。原油・天然ガスの探鉱、開発、生産、販売までを一貫して手掛けています。 日本国内だけでなく、アジア、オセアニア、ヨーロッパ、中東、アフリカ、アメリカ大陸など世界各地で事業を展開しています。また、再生可能エネルギー事業にも積極的に取り組んでおり、エネルギーの安定供給と持続可能な社会の実現に貢献しています。

過去10年の株価チャートと分析

INPEXの過去10年の株価チャート

優れている点
2021年以降、株価は右肩上がりに成長している

気になる点
2020年以前は株価の変動が激しい
2020年に株価が大きく下落している

INPEXの株価は、過去10年間で大きな変動を経験しています。2015年から2020年にかけては、原油価格の変動の影響を受け、株価は不安定な推移を見せています。特に、2020年には新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な経済活動の停滞を受け、株価は大きく下落しました。

しかし、2021年以降は、経済活動の再開や原油価格の上昇を背景に、株価は右肩上がりの成長を続けています。特に、2022年以降は上昇傾向が顕著であり、2024年には2020年の安値から約3.6倍にまで上昇しています。これは、同社の業績が好調に推移していることや、エネルギー需要の増加、再生可能エネルギー事業への期待などが反映された結果と考えられます。

N225過去1年分チャートとの比較と分析

INPEXとN225の過去1年分の株価チャート比較

優れている点
2024年前半はN225のパフォーマンスを上回っていた

気になる点
2024年後半はN225をアンダーパフォームしている。

INPEXの株価パフォーマンスは、2024年前半は日経平均株価(N225)を上回っています。2024年1月から9月までは、N225を上回るパフォーマンスを維持していましたが、10月には一時的にN225を下回る場面もありました。しかし、9月以降はN225を下回り、直近は差が拡大しています

INPEXで配当金生活はできる?配当金の分析

INPEXの過去の配当金と増配率、その分析

INPEXの過去の配当金と増配率

優れている点
2021年以降、増配傾向にある
2023年の配当金は、2015年の4倍以上

気になる点
2020年は減配となっている

INPEXの配当金は、2015年から2018年までは年間18円で安定していましたが、2019年には45円に大幅に増配されました。しかし、2020年には世界的な経済活動の停滞を受け、24円に減配となっています。2021年以降は再び増配傾向にあり、2022年には62円、2023年には74円と、過去最高水準の配当を実施しています。
※2024年は11月迄のデータをグラフ化しています。

INPEXの配当金利回りの推移

INPEXの配当金利回りの推移

優れている点
2024年の配当金利回りは4.08%と高水準

気になる点
過去10年間で配当金利回りの変動幅が大きい傾向

INPEXの配当金利回りは、2024年12月13日時点で4.08%と高水準となっています。しかし、過去10年間の推移を見ると、配当金利回りは安定しておらず、変動幅は比較的大きいことがわかります。

過去INPEXに投資していた場合のYOCシミュレーション

過去INPEXに投資していた場合のYOCシミュレーション
YOC
20145.95%
20156.75%
20166.83%
20175.68%
20188.15%
20197.04%
202014.39%
20217.98%
20225.73%
20234.2%
20244.08%

優れている点
2020年以前に投資していた場合、YOCは5%を超えている
2020年に投資していた場合、YOCは14.39%と非常に高い

気になる点
近年投資した場合、YOCは低下傾向にある

YOC(Yield on Cost)とは、投資元本に対する配当利回りのことです。過去にINPEXに投資していた場合、2020年以前に購入していれば、YOCは5%を超えています。特に、2020年に投資していた場合、YOCは14.39%と非常に高くなっています。これは、2020年の株価が大きく下落したため、相対的に配当利回りが上昇したためです。例えば、2014年にINPEXに100万円投資していた場合、2024年のYOCは5.95%となり、年間約5.95万円の配当金を受け取ることができます。投資時期によっては高いYOCとなっていたことがわかりますが、投資タイミングが難しいという考え方もできそうです。

INPEXの将来のYOC予想シミュレーション

INPEXの将来のYOC予想シミュレーション
予想YOC
20244.08%
20254.27%
20264.47%
20274.68%
20284.90%
20295.13%
20305.37%
20315.62%
20325.88%
20336.16%
20346.44%

優れている点
将来のYOCは上昇傾向にあると予想される
10年後にはYOCが6%を超える可能性がある

気になる点
あくまで予想であり、将来の配当金を保証するものではない

過去10年間の株価成長率をもとに将来のYOC予想シミュレーションを行ってみると、現在の株価と配当利回りが維持された場合、100万円投資すると初年度の配当金は約4.08万円となり、10年後にはYOCは約6.44%まで上昇すると予想されます。しかし、これはあくまで過去の成長率が継続した場合のシミュレーションであり、将来の配当金の支払いや成長を保証するものではないため注意が必要です。

INPEXで配当金生活をするには?INPEXの配当金受取シミュレーション

配当金生活をするには?配当金による不労所得でFIREはできる?
毎月の配当受取目標と必要な投資額のシミュレーション ※日次更新
(毎月10万円配当を受け取るために必要な投資額)

銘柄 株価 配当利回り 月間配当目標 必要投資額 必要投資額
(課税考慮)
必要株数
1605.T ¥1,971 4.36%¥10,000 ¥2,749,535 ¥3,450,505 1,752株
¥30,000 ¥8,248,605 ¥10,351,515 5,254株
¥50,000 ¥13,747,674 ¥17,252,525 8,756株
¥100,000 ¥27,495,349 ¥34,505,050 17,511株

INPEXへ過去に投資していた場合の累積トータルリターン

INPEXへ過去に投資していた場合の累積トータルリターン

優れている点
直近3年間のリターンが122.0%と非常に高い
5年、7年、10年で見ても、リターンはプラスを維持

気になる点
1年リターンは8.3%と、3年以上のリターンと比較して低い
2020年のコロナショックのような世界的な経済危機が発生した場合、リターンが大きく低下する可能性がある

期間リターン
1年リターン8.3%
3年リターン122.0%
5年リターン115.9%
7年リターン90.9%
10年リターン113.2%

INPEXへ過去に投資していた場合の累積トータルリターンを見ると、特に3年リターンが122.0%と非常に高いパフォーマンスを示しています。これは、2021年以降の原油価格の上昇と、同社の業績回復が大きく寄与していると考えられます。また、5年、7年、10年で見てもリターンはプラスを維持しており、中長期的な投資においても良好な結果が得られています。しかし、直近1年間のリターンは8.3%と、3年以上のリターンと比較して見劣りします。これは、原油価格の調整局面や、世界的な景気減速懸念などが影響している可能性があります。

INPEXへ過去に投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターン

INPEXへ過去に投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターン

優れている点
3年リターンが30.4%、5年リターンが16.6%と、高い年率リターンを達成
7年、10年で見ても、年率リターンはプラスを維持

気になる点
1年リターンは8.3%と、3年以上のリターンと比較して低い
年率リターンは年によってばらつきがあり、安定性に欠ける

期間リターン
1年リターン8.3%
3年リターン30.4%
5年リターン16.6%
7年リターン9.7%
10年リターン7.9%

INPEXへ過去に投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターンを見ると、3年リターンが30.4%、5年リターンが16.6%と、非常に高いパフォーマンスを示しています。これは、近年の原油価格の上昇と、同社の業績回復が大きく寄与していると考えられます。また、7年、10年で見ても年率リターンはプラスを維持しており、中長期的な投資においても良好な結果が得られています。しかし、直近1年間のリターンは8.3%と、3年以上のリターンと比較して見劣りします。また、年率リターンは年によってばらつきがあり、安定性に欠ける点には注意が必要です。

INPEXへ10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション

INPEXへ10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション
評価額(万円)配当額(万円)評価額+配当累計額(万円)配当再投資評価額(万円)
201588.11.389.489.6
201687.01.389.789.9
2017104.71.3108.7109.3
201873.01.378.378.2
201984.53.393.293.6
202041.31.851.849.8
202174.53.688.592.2
2022103.84.6122.4132.5
2023141.55.5165.7186.0
2024145.93.2173.2195.8

優れている点
10年間で評価額が約1.46倍に増加
配当再投資を行った場合、評価額は約1.96倍に増加

気になる点
2020年には評価額が41.3万円まで減少
原油価格の変動によっては、評価額が大きく下落する可能性がある

INPEXへ10年前に100万円投資していた場合、2024年には評価額が約145.9万円となり、約1.46倍に増加しています。また、配当金を再投資していた場合、評価額は約195.8万円となり、約1.96倍に増加しています。これは、近年の原油価格の上昇と、同社の業績回復が大きく寄与していると考えられます。しかし、2020年には評価額が41.3万円まで減少しており、原油価格の変動によっては、評価額が大きく下落する可能性がある点には注意が必要です。

INPEXのリスクファクター分析

INPEXのリスクファクター分析
項目説明評価
ベータ0.78市場全体の動きに対する感応度市場平均より変動が小さい
52週ボラティリティ34.82%過去1年間の価格変動の大きさやや高い
シャープレシオ0.23リスクあたりのリターン低い
トータルリターン(1年)10.53%過去1年間のトータルリターン平均的
最大ドローダウン-58.55%過去最大の値下がり幅非常に大きい

優れている点
ベータ値が0.78と低く、市場平均と比較して株価の変動が小さい

気になる点
52週ボラティリティが34.82%と高く、株価の変動が大きい
シャープレシオが0.23と低く、リスクに対してリターンが低い
- 最大ドローダウンが-58.55%と非常に大きく、過去に大きな下落を経験している

INPEXのリスクファクター分析を見ると、ベータ値が0.78と低く、市場平均と比較して株価の変動が小さいことがわかります。これは、同社がエネルギー関連企業であり、景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄としての側面を持っているためと考えられます。しかし、52週ボラティリティは34.82%と高く、株価の変動が大きいことがわかります。これは、原油価格の変動や、海外事業におけるカントリーリスクなどの影響を受けやすいためと考えられます。また、シャープレシオは0.23と低く、リスクに対してリターンが低いことを示しています。さらに、最大ドローダウンは-58.55%と非常に大きく、過去に大きな下落を経験していることがわかります。これは、2020年のコロナショックのような世界的な経済危機が発生した場合、エネルギー需要の減少に伴い、株価が大きく下落するリスクがあることを示しています。

INPEXへの投資戦略の提案

INPEXへの投資戦略としては、以下のようなものが考えられます。

  • 長期的な視点での投資: INPEXは、石油・天然ガス開発の最大手企業であり、中長期的な成長が期待できます。特に、海外の優良資産を多く保有していることや、探鉱から開発・生産までの一貫した事業展開により、安定した収益基盤を築いています。
  • 配当金狙いの投資: INPEXは、配当利回りが4.08%と高水準であり、配当金狙いの投資にも適しています。特に、2021年以降は増配傾向にあり、今後も増配が期待できます。
  • リスク分散を意識した投資: INPEXは、原油価格の変動リスクや、海外事業におけるカントリーリスクなどの影響を受けやすい銘柄です。そのため、他の業種の銘柄と組み合わせて投資することで、リスク分散を図ることが重要です。
  • 投資タイミングの見極め: INPEXの株価は、原油価格の動向に大きく左右されます。そのため、原油価格の動向を注視し、投資タイミングを見極めることが重要です。

まとめ:INPEXへの投資判断のポイント

INPEXは、日本の石油・天然ガス開発最大手企業であり、中長期的な成長が期待できる銘柄です。特に、海外の優良資産を多く保有していることや、探鉱から開発・生産までの一貫した事業展開により、安定した収益基盤を築いています。また、配当利回りが4.08%と高水準であり、配当金狙いの投資にも適しています。しかし、原油価格の変動リスクや、海外事業におけるカントリーリスクなどの影響を受けやすい銘柄でもあります。そのため、投資する際には、これらのリスクを十分に理解した上で、慎重に判断することが重要です。また、他の業種の銘柄と組み合わせて投資することで、リスク分散を図ることも重要です。

1605の投資判断で重要なポイントと評価
総合評価:

原油・天然ガス価格との連動性
 →INPEXの業績は原油・天然ガス価格の影響を大きく受けます。価格上昇は収益拡大に直結するため、今後の価格動向は重要な判断材料です。
海外事業の成長性
 →INPEXは海外に多くの優良資産を保有し、特にオーストラリアのイクシスLNGプロジェクトは長期的な収益源として期待されています。海外事業の成長性は、将来の企業価値を大きく左右するでしょう。
配当利回りの高さ
 →2024年12月13日時点で4.08%という配当利回りは、東証プライム市場平均を大きく上回り魅力的です。ただし、将来の減配リスクも考慮する必要があります。
再生可能エネルギー事業への取り組み
 →INPEXは再生可能エネルギー事業にも注力しており、将来のエネルギー転換への対応も進めています。この取り組みの進捗は、長期的な企業価値に影響を与える可能性があります。
地政学的リスク
 →海外事業を展開する上で、カントリーリスクや地政学的リスクは避けられません。特に、資源を保有する国や地域の政治情勢は、事業運営に大きな影響を与える可能性があります。
為替変動リスク
 →INPEXの収益は為替変動の影響を受けます。特に、米ドル/円レートの変動は、業績に大きく影響するため、注視が必要です。
ESG投資への対応
 →近年、ESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みが企業価値を評価する上で重要視されています。INPEXのESGへの取り組み状況は、長期的な投資判断に影響を与える可能性があります。

この記事では、INPEX(1605)の事業内容、株価動向、配当分析、リスク評価など、投資判断に必要な情報を多角的に解説しました。INPEXは、原油・天然ガス価格との連動性が高く、海外事業の成長性や高い配当利回りが魅力的な銘柄です。しかし、地政学的リスクや為替変動リスク、ESG投資への対応など、注意すべき点も存在します。
この記事があなたの投資判断の一助となれば幸いです。

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