JFEホールディングス(5411)をご存知ですか?日本を代表する鉄鋼メーカーですが、過去10年間の株価は低迷しており、投資対象として悩んでいる方もいるかもしれません。しかし、本当にJFEホールディングスは投資に値しないのでしょうか?
この記事では、JFEホールディングスの株価推移、配当金の実績、将来性、リスクなどを徹底的に分析し、投資判断のポイントをわかりやすく解説します。
この記事を読むことで、あなたは以下のことがわかります。
・JFEホールディングスの株価が過去10年間でどのように推移してきたのか
・配当金の実績と将来の配当金生活の可能性
・JFEホールディングスの事業内容と将来性
・投資する上でのリスクと注意点
・JFEホールディングスへの投資戦略
さらに、過去の投資シミュレーションやリスクファクター分析を通して、JFEホールディングスへの投資があなたにとって適切かどうかを判断する材料を提供します。
JFEホールディングスとは?
銘柄の基本情報概要
項目 | 内容 |
---|---|
銘柄名 | JFEホールディングス |
銘柄コード | 5411 |
配当金利回り | 5.69% |
業界 | 鉄鋼 |
セクター | 基礎素材 |
創業年 | 2002年 |
CEO | 北野嘉久氏 |
特徴 | 総合鉄鋼メーカー |
JFEホールディングスは、日本を代表する鉄鋼メーカーです。鉄鋼製品の製造・販売だけでなく、エンジニアリングや商社事業も展開する総合的な鉄鋼グループです。自動車、建築、造船など幅広い分野に鉄鋼製品を提供しています。
過去10年の株価チャートと分析
JFEホールディングスの株価は、過去10年間で大きく変動しています。2015年から2019年にかけては下落傾向が続き、2020年のコロナショックでさらに大きく下落しました。しかし、2021年に底値をつけた後は上昇トレンドに転じており、2024年11月現在は2020年初頭の水準まで回復しています。
N225過去1年分チャートとの比較と分析
過去1年間のJFEホールディングスの株価パフォーマンスは、日経平均を下回っています。2024年2月から3月にかけては日経平均を上回る上昇を見せましたが、その後は下落に転じ、特に後半は日経平均を大きく下回るパフォーマンスとなりました。
JFEホールディングスで配当金生活はできる?配当金の分析
JFEホールディングスの過去の配当金と増配率、その分析
JFEホールディングスの配当金は、安定性に欠ける点が懸念されます。2015年から2019年にかけては増配傾向にありましたが、2020年のコロナ禍で無配となり、その後も増減を繰り返しています。2022年には130円と過去最高の配当金を記録しましたが、2023年には減配となり、2024年は100円となっています。
JFEホールディングスの配当金利回りの推移
JFEホールディングスの配当金利回りは、株価の変動と連動して大きく変化しています。
2020年には株価が大きく下落したことで配当利回りは一時的に10%を超えましたが、その後は株価が回復するにつれて低下しています。
2024年11月現在の配当利回りは5.69%と高く、インカムゲインを狙う投資家にとっては魅力的な水準と言えるでしょう。
しかし、今後の株価動向によっては配当利回りが大きく変動する可能性がある点には注意が必要です。
過去JFEホールディングスに投資していた場合のYOCシミュレーション
年 | YOC |
---|---|
2014 | 3.71% |
2015 | 5.21% |
2016 | 5.62% |
2017 | 3.70% |
2018 | 5.69% |
2019 | 7.09% |
2020 | 10.12% |
2021 | 6.82% |
2022 | 6.51% |
2023 | 4.57% |
2024 | 5.69% |
過去にJFEホールディングスに投資していた場合、YOCは大きく変動していたことがわかります。
例えば、2020年に購入していた場合、株価上昇の恩恵を受け現在のYOCは10%を超えていたことになります。
しかし、その後は低下しています。YOCはあくまで過去のデータであり、将来のYOCを保証するものではないことに注意が必要です。
JFEホールディングスの将来のYOC予想シミュレーション
年 | YOC |
---|---|
2024 | 5.69% |
2025 | 5.49% |
2026 | 5.30% |
2027 | 5.12% |
2028 | 4.94% |
2029 | 4.77% |
2030 | 4.60% |
2031 | 4.44% |
2032 | 4.28% |
2033 | 4.13% |
2034 | 3.99% |
過去10年の株価成長率をもとに将来のYOC予想シミュレーションを行ってみると、現在の株価と配当利回りが維持された場合、100万円投資すると初年度の配当金は約5.69万円となり、10年後にはYOCは約3.99%まで低下すると予想されます。
しかし、これはあくまで過去の成長率が継続した場合のシミュレーションであり、将来の配当金の支払いや成長を保証するものではないため注意が必要です。
JFEホールディングスで配当金生活をするには?JFEホールディングスの配当金受取シミュレーション
配当金生活をするには?配当金による不労所得でFIREはできる?
毎月の配当受取目標と必要な投資額のシミュレーション ※日次更新
(毎月10万円配当を受け取るために必要な投資額)
銘柄 | 株価 | 配当利回り | 月間配当目標 | 必要投資額 | 必要投資額 (課税考慮) |
必要株数 |
---|---|---|---|---|---|---|
5411.T | ¥1,712 | 5.84% | ¥10,000 | ¥2,053,800 | ¥2,577,399 | 1,506株 |
¥30,000 | ¥6,161,400 | ¥7,732,196 | 4,518株 | |||
¥50,000 | ¥10,269,000 | ¥12,886,993 | 7,530株 | |||
¥100,000 | ¥20,538,000 | ¥25,773,985 | 15,060株 |
JFEホールディングス(5411)へ過去に投資していた場合の累積トータルリターン
銘柄 | 期間 | リターン |
---|---|---|
5411 | 1年リターン | -17.7% |
5411 | 3年リターン | 44.8% |
5411 | 5年リターン | 67.0% |
5411 | 7年リターン | -6.2% |
5411 | 10年リターン | -1.2% |
JFEホールディングスに過去に投資していた場合、3年、5年という中期的な投資ではプラスのリターンを獲得できています。しかし、1年、7年、10年という短期・長期投資ではマイナスとなっており、投資期間によっては大きな損失を被る可能性があります。
JFEホールディングス(5411)へ過去に投資していた場合の年率(CAGR)トータルリターン
銘柄 | 期間 | リターン |
---|---|---|
5411 | 1年リターン | -17.7% |
5411 | 3年リターン | 13.1% |
5411 | 5年リターン | 10.8% |
5411 | 7年リターン | -0.9% |
5411 | 10年リターン | -0.1% |
JFEホールディングスに過去に投資していた場合、3年、5年という中期投資では年率10%を超える高いリターンを獲得できています。しかし、7年、10年という長期投資では年率リターンがマイナスとなっており、長期投資には不向きと言えます。
JFEホールディングス(5411)へ10年前に100万円投資していた場合のシミュレーション
年 | 評価額(万円) | 配当額(万円) | 評価額+配当累計額(万円) | 配当再投資評価額(万円) |
---|---|---|---|---|
2015 | 71.2 | 2.2 | 73.4 | 74.3 |
2016 | 66.0 | 3.7 | 68.6 | 69.3 |
2017 | 100.4 | 2.2 | 105.2 | 106.9 |
2018 | 65.2 | 3.5 | 73.5 | 75.2 |
2019 | 52.3 | 2.6 | 63.3 | 64.1 |
2020 | 36.6 | 0.0 | 47.6 | 44.9 |
2021 | 54.4 | 2.6 | 68.0 | 68.8 |
2022 | 57.0 | 4.8 | 75.3 | 77.9 |
2023 | 81.1 | 3.0 | 102.5 | 113.8 |
2024 | 65.2 | 3.7 | 90.2 | 97.9 |
JFEホールディングスに10年前に100万円投資していた場合、2024年時点では投資元本を割り込んでいます。配当金を再投資することでリターンは向上しますが、それでも元本割れを回避できていません。
JFEホールディングス(5411)のリスクファクター分析
項目 | 値 | 説明 | 評価 |
---|---|---|---|
ベータ | 1.45 | 市場全体の動きに対する感応度 | 市場平均より変動が大きい |
52週ボラティリティ | 25.40% | 過去1年間の価格変動の大きさ | 変動リスクが高い |
シャープレシオ | -0.64 | リスクあたりのリターン | 投資効率が低い |
トータルリターン(1年) | -16.12% | 過去1年間のトータルリターン | マイナスリターン |
最大ドローダウン | -56.92% | 過去最大の値下がり幅 | 下落リスクが高い |
PER | 7.63 | 株価収益率 | 割安 |
PBR | 0.61 | 純資産倍率 | 割安 |
BPS | 4158 | 1株あたり純資産 | - |
ROE | 8.01% | 自己資本利益率 | 平均的 |
JFEホールディングスは、PER、PBRが低く割安な水準です。しかし、ベータ、52週ボラティリティが高く、価格変動リスクが大きい点に注意が必要です。また、シャープレシオがマイナスであることから、リスクに見合ったリターンを得られていない状況と言えます。
JFEホールディングス(5411)への投資戦略の提案
JFEホールディングスへの投資戦略として以下が考えられます。
- 割安株投資: PBRが1倍を下回る水準で、割安と判断できる場合は投資を検討できます。
- 景気敏感株投資: 鉄鋼需要は景気の影響を受けやすいため、景気回復局面での投資が有効です。
- 長期投資: 業績回復や成長戦略によって株価上昇が期待できる場合は、長期的な視点で投資することも考えられます。
まとめ: JFEホールディングス(5411)への投資判断のポイント
JFEホールディングスは、日本を代表する鉄鋼メーカーであり、インフラ需要や脱炭素化関連事業など将来性に期待が持てます。一方で、鉄鋼市況や為替の影響を受けやすく、業績や株価の変動が大きい点には注意が必要です。投資判断をする際は、これらの要素を総合的に考慮することが重要です。
5411の投資判断で重要なポイントと評価
総合評価:
株価の推移
→ 過去10年間で株価は下落傾向にあり、2024年現在も10年前の水準を回復できていません。ただし、2021年以降は上昇トレンドに転じており、今後の動向に注目です。
配当金
→ 安定性に欠けるものの、2024年11月時点での配当利回りは5%強と、銀行預金と比較して高い水準です。配当金生活を目指すには、多額の投資が必要となります。
将来性
→ インフラ需要や脱炭素化関連事業など、将来性に期待できる分野も存在します。しかし、鉄鋼市況や為替の影響を受けやすい点はリスクとなります。
リスク
→ 鉄鋼市況の悪化、為替変動、競争激化など、さまざまなリスクが存在します。投資する際は、これらのリスクを十分に理解しておく必要があります。
割安性
→ PBRが1倍を下回る水準であり、割安と判断できます。ただし、PERは市場平均並みであり、今後の業績動向に注意が必要です。
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